新自由主義の自滅

新自由主義の自滅 日本・アメリカ・韓国 (文春新書)
菊池 英博
文藝春秋
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この本の始めの方に新自由主義(グローバリズム)のことを妖怪と書いています。
「そうか、妖怪のしわざだったのか。」
などとのんきに言っている場合ではありません。
もちろんこの本の内容は少し偏った内容かもしれません。
しかし個人的には共感できる点が多いと感じます。
グローバリズムとグローバル化を混同してはいけない。

かって小泉首相が推し進めた新自由主義化政策を、今、安倍政権がさらに着々と推し進めています。
このままでは、日本は、さらに格差が広がり、最後はアメリカの1%の富豪と大企業に搾取されるだけの国となってしまいます。

そんな折も折、安倍政権が安保関連法案を強行採決しました。
前回の総選挙で大勝利したため、もうやりたい放題です。
私は個人的には安保関連法案にどちらかと言えば反対ではありません。
これまたやりたい放題の中国などへの抑止力になるのではないかと思っています。
と言っても、勉強不足で、どこにどんな問題が潜んでいるのか、よくわかっていないわけですが(^^;
しかしその決定のプロセスは絶対によくないと思います。
戦争法案と呼んで反対する人も多いですが、戦争法案となるかどうかは、その使い方次第ではないかと思います。
憲法違反となるかどうかも議論が必要でしょう。
そうしたプロセスをすべてすっ飛ばして、法案可決を急がなくてはいけなかったのはなぜか。
それはアメリカと約束していたからです。
そう、アメリカの傀儡政府なので、アメリカに言われるがままなのです。

STOP THE 新自由主義!
STOP THE 安倍政権!

しかし民主党はバカばかりだということを前回の政権時に暴露してしまったし、かわりの受け皿がないんだよなぁ。。。
アメリカ政府、そしてその裏に潜んでいるアメリカの1%の富豪と大企業が、最も嫌っている人が実は最も日本のための、日本人のための政治をしてくれるのかも。
そうか、あの人に・・・

なお、今回の安倍政権の強引なやり方は、アメリカのメディアも疑問視しているようです。
アメリカのメディアはジャーナリズムが生きています。
Japan Wrestles With Its Pacifism – The New York Times
 
 
~ もくじ ~

はじめに
序章 なぜ日本の経済は成長しないのか
第1章 米国を対外債務国に転落させ、富を略奪する手口
第2章 新自由主義を拒絶するヨーロッパ
第3章 韓国はなぜ貧困化したのか
第4章 亡国の異次元緩和
第5章 基礎的財政収支均衡目標はデフレへの道
第6章 国を誤る五つの「破壊」
第7章 日本を安定成長に導いた成功モデル
第8章 米国はこうして危機を脱した
第9章 食料安保の確立を急げ
第10章 21世紀を生き抜く国家観
終章 内需拡大こそ最大の財政再建策だ
おわりに
主要参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

この数字で分かるように、「ビジネスに自由さえ与えれば、富も雇用も創出され、最大の成長がある」という新自由主義の主張は、過去30年のデータで否定されております。(P79)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

「岩盤まで破壊する」と看板に掲げた規制緩和に則った成長戦略を実行すれば、日本経済は発展し、国民の生活が向上するような印象を国民に与えようと政府は躍起になっていますが、その行く末は180度異なります。(P149)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2992日)、、、
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book20150920
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