脳が壊れた

脳が壊れた (新潮新書)
脳が壊れた (新潮新書)

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鈴木 大介
新潮社
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41歳で脳梗塞になり、回復したもののその後軽度の高次脳機能障害が残ってしまった著者が、自分のリハビリ生活および高次脳の症状がどのようなものであったかを綴っています。
重度の後遺症が残った場合はもちろん辛いことになりますが、軽度の場合には脳の一部を損傷しているということがはたから見てわからないため、理解してもらえないという辛さもあるということがよくわかります。

他人事ではありません。
いつ自分も同じような事態に陥るかわかりません。
いままでできたことができなくなった自分にイライラするのではなく、そんな自分を楽しんでその後を生きることができたらいいなと思いますが、なかなかそうはいかないでしょうね。

また、まわりにこの本に書かれているような事象に近い人がいたら、もしかしたら高次脳かもということで接し方を見直した方がよいかもしれません。どう接してほしいかもこの本に書いてあります。

~ もくじ ~

まえがき
第1章 どうやら脳がまずいことになったようだ
第2章 排便紳士と全裸の義母
第3章 リハビリは感動の嵐だった
第4章 リハビリ医療のポテンシャル
第5章 「小学生脳」の持ち主として暮らす
第6章 感情が暴走して止まらない
第7章 本当の地獄は退院後にあった
第8章 原因は僕自身だった
第9章 性格と身体を変えることにした
第10章 生きていく上での応援団を考える
鈴木妻から読者のみなさんへ
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

「やればやっただけ回復する。」回復しない障害もあるが、諦めた瞬間に一切回復はしなくなる。諦めない限り、回復の可能性はある。これがリハビリの基本精神だ。(P60)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

孤独と混乱の中にある生活困窮者や貧困者には、この「認知のズレ」が共通して存在する。ならば彼ら彼女らに必要なのは、いち早く生産の現場に戻そうとする就業支援ではなく、医療的ケアではないか。それも精神科領域ではなく、僕の受けているようなリハビリテーション医療なのではないか。(P82)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3331日)、、、
読んだ本   741冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 177065ページ(1日平均53ページ)

book20160822
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