本当に住んで幸せな街

本当に住んで幸せな街 全国「官能都市」ランキング (光文社新書)
島原 万丈+HOME`S総研
光文社 (2016-11-17)
売り上げランキング: 3,624

日本で今推し進められている都市計画では、広い道路に大きな区割り、その真ん中にドーンと立ったタワーマンションとその周りの緑という区割りがならび、その横にはこれまた大きなショッピングモール。
そんな都市つくりの結果、もともとそこにあった街の魅力を破壊して、あの街もこの街も似たような、つまらない街ばかりになってしまっています。
実はこの都市計画は欧米ではもうずいぶん前に否定され改められている街つくりの方法なのに、日本では今なお推進されているのです。
というわけで、実際に住んでみて幸せな街とはどんな街なのかを考えます。
五感で楽しめるセンシュアスな街、「官能都市」こそが住んで幸せな街なのではないか。
まったくもってその通りです。

ただひとつだけ・・・
作者は日本の都市計画に従ったつまらない街の代表の一つとして武蔵小杉を挙げ、この本の中でもたびたび登場するのですが、おそらく作者は武蔵小杉の街を実際に歩いていないんじゃないかと思います。
たしかに一面にはドーンとタワーマンションが立ち並び、その横にはグランツリーというショッピングモールがデデーンと構えている街ですが、その一方で下記の写真のようなセンシュアスな部分を、東横線の駅から歩いて1分というところに今なお残している街なのです。

武蔵小杉のセンシュアスな路地、毎晩仕事帰りの酔っぱらいで賑わうセンターロード

 
新しく東横線ガード下にできた女性が一人でも入れるようなおしゃれな飲食街

 
ということで武蔵小杉はいろんな面を併せ持った街になっています。
川崎フロンターレのホーム、等々力競技場にも近いしね!
 
なお、住んで幸せな街を語るには、各統計が市(東京23区、横浜市と大阪市は区)単位なのはちょっと広すぎ。

~ もくじ ~

はじめに
第1章 フォーマットが先行する日本の都市計画
第2章 センシュアス・シティ・ランキング
第3章 センシュアス度で全国のまちを測る
特別座談会 新しい評価軸としてのセンシュアス <林厚見×木下斉×島原万丈>
第4章 センシュアスは幸せの実感値
おわりに
謝辞
特別付録 センシュアス・シティ・レーダーチャート

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

個人としてはいいけど組織としてはダメ、というのが日本に多大なマイナスを生んでいます。そういうものを組織や公の文脈でもよしとするためには、指標なり論理でその意味を客観的に説いていくステップが必要なのでしょう。(P130)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3439日)、、、
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atasintiさんの読書メーター

(なお、今回の本の読了日は12/6です。)
 
同じ写真をアルバム「街 4」にも追加しました。今回2枚追加。
 
しーゆー。
 

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