ネットメディア覇権戦争

ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか (光文社新書)
藤代 裕之
光文社 (2017-01-17)
売り上げランキング: 1,791

ここで言う偽ニュースとは虚構新聞のことではありません。虚構新聞はニュースサイトではなく、作り話をニュース風に表示しているサイトです。
虚構新聞のように「これは嘘だよ」「これは作り話だよ」とあらかじめ断って書いているのではなく、あたかも真実のように間違った内容を流しているサイトのことです。
このネットを流れる偽ニュースは意図的なものもあれば、書いた本人も真実と思って書いていることもあります。そんな偽ニュースがTwitterやFacebookといったソーシャルメディアによって爆発的に拡散していくことで、テレビなどのマスメディアまでが間違った内容をそのまま放送してしまった例もあります。

この本はそんな偽ニュースについて書かれている本ではなく、逆に良質な記事をネットに流すためのサービス作りに奮闘している(?)いくつかのサービスについて紹介している本です。
というよりも、ページビューを稼ぐために低俗な話題を数多く流すのではなく、良質な記事を読んでもらうニュースサイトでいかにしてもうけを得るかに奮闘しているサービスという方が正しいかな。

~ もくじ ~

はじめに―「偽(フェイク)ニュース」が世界を動かす
第一章 偽ニュースはなぜ生まれたか
第二章 王者ヤフーの反撃
第三章 負け組LINEの再挑戦
第四章 戦いのルールを変えたスマートニュース
第五章 課金の攻防・日本経済新聞
第六章 素人のメディア・ニューズピックス
第七章 猫とジャーナリズムと偽ニュース
著名ブロガー、ジャーナリストへのインタビュー
おわりに

~ なるほどな一文 ~

変化の敵は、市場ではなく組織の内側にあることが多い。(P167)

~ もう一つなるほどな一文 ~

良質なメデイアを維持するためには、良質な読者を育てていく必要がある。(P192)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3493日)、、、
読んだ本   779冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 186858ページ(1日平均53ページ


atasintiさんの読書メーター
 
 
同じようなタレントが出るバラエティ番組ばかりが毎日のように放送されるテレビを見ていると、日本でジャーナリズムが育たない理由がなんとなくわかる気がします。
なぜそのような番組が多いのか、それは安い製作費で高い視聴率を稼げるからです。視聴率が高いということはそれを見ている人が多いということです。日本のテレビが下らない番組が多いというのは、実は下らない番組を見る人が多いからとも言えるわけです。
ジャーナリズムが育たない理由も実は読む側にも問題があるのではないか、そんな気がします。
TwitterやFacebookに流れてきた情報を、リンクされている記事を読むこともせずに、脊髄反射的に拡散する人も多いとのことです。でも、リンクされたサイトを読むだけでは十分ではありません。そのサイトに書かれていることの元記事までたどらないと真実は分かりません。なぜならそのサイトの記事は元記事の内容を誤解して書いているかもしれないし、あるいは意図的に一部分だけを切り取って書いているかもしれません。
えっ?
それはおまえさんがよく行っていることではないのかって?
あれっ?

とりあえず、今日はこんなところで、、、
しーゆー。
 

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