〈弱いロボット〉の思考

これは面白い。
ここでいう「弱いロボット」とは、力が弱いということではありません。
完全ではなく、人の手助けを受けなければその目的を遂行できないようなロボットです。
お掃除ロボットの「ルンバ」もその一つ。家の中をせっせと動き回ってお掃除してくれるルンバですが、ケーブルにからまって動けなくなったり、段差で動けなくなったりして、そんな時、人の手助けが必要。またルンバを使っている人がルンバが動きやすいようにあらかじめ部屋を片付けたりする。
この本に出てくる、ゴミを拾えないゴミ箱ロボットなんか、最高に愛らしくて楽しい。
 
~ もくじ ~

プロローグ
第1章 気ままなお掃除ロボット<ルンル>
     ゆきあたりばったりのなかから生まれてくるもの
第2章 ロボットと<環境>との出会い
     <フレーキー>と<ゲンギス>の振る舞いをめぐって
第3章 自らの視点から描いた自画像
     わたしたちの身体にまつわる<弱さ>の起源を探る
第4章 <ことば>を繰りだしてみる
     相手の目を気にしながらオドオドと話す<トーキング・アリー>
第5章 小さなドキドキを重ねながら
     <静歩行>から<動歩行>へ、そして<地面>から<他者>へ
第6章 <引き算>から生まれるもの
     <トーキング・アイ>と<む~>そして原初的コミュニケーション
第7章 <弱いロボット>の誕生
     子どもたちを味方にしてゴミを拾い集めてしまう<ゴミ箱ロボット>
第8章 <対峙しあう関係>から<並ぶ関係>へ
     一緒に並んで歩くだけのロボット<マコのて>
エピローグ
参考文献

 
~ なるほどな一文 ~

ただ「とにかく便利なモノを・・・・・」という工学的な呪縛のなかで、わたしたちはいつの間にか「ひとりでできるもん!」というような固体能力主義的な考え方に囚われていた。母親の胸のなかに抱かれたあかちゃんのように「ひとりでできないもん!」といいつつ、ここで一つの制約を外してみると、そこから見えてくる世界はまたちがったものとなるのではないか。(P187)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3663日)、、、
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atasinti – 読書メーター
 
 
ロボットに何を求めるのか、ロボットと人間の関係はどうあるべきか、この本に楽しい未来が描かれていると思います。
しーゆー。
 

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