「Jポップ」は死んだ

「Jポップ」は死んだ (扶桑社新書)
鳥賀陽 弘道
扶桑社 (2017-09-02)
売り上げランキング: 49,016

ここでいう「Jポップ」とは、日本のポピュラー音楽という意味の「Jポップ」ではなく、CMやドラマとタイアップしてメディアから一方的にお前らはこれを聴けとテレビを通して与えられ、国民は老若男女みんなCDを買ってそれを聴いていた、そんな時代の「Jポップ」のことです。
一部の音楽プロデューサーや広告代理店から与えられた音楽を聴く時代は終わり、みんな自分が聴きたいものを自分で選んで聴く時代になりました。そしてそれは演奏する側にとっても変化をもらたしています。
中々面白い内容です。

一方、CDの売り上げは最盛期からガクンと落ちているにもかかわらず、音楽業界の売り上げは、実は増えているそうです。CDで落ちた分、インターネットからの音楽配信が増えたのかというと、音楽配信による売り上げはCDの落ち込みをカバーするほどには増えていない。ではどこで儲かっているのかというと、パチンコとカラオケと結婚式だということです。カラオケはわかりますが、パチンコと結婚式で音楽の売り上げがそんなにあると言うのはびっくりでした。
 
演奏者が出演料をもらうのではなく、逆に「ノルマ」というお金を払って演奏させてもらっている日本だけのライブハウスのシステムは、はたから見ていると悪習にしか思えません。しかし、それを禁止にすると多くのライブハウスがなくなってしまいそうです。実際に利用している演奏者の人たちにとっては、たとえお金を払ってでも演奏する場を得られるという方がいいのかどうなのか、私にはわかりません。
 
~ もくじ ~

プロローグ シブヤを再訪してみた
第一章 どんな場所で日本人は音楽に触れるのか その一
     ~ガラガラでもライブハウスが潰れない理由
第二章 どんな場所で日本人は音楽に触れるのか その二
     ~進化するコンサートのかたち
第三章 インターネットというゲームチェンジャーが来た
第四章 CDは不況だが音楽不況にあらず
     ~新しい音楽消費のかたち
第五章 なぜ若者はギターを弾かなくなったのか
あとがき ビッグニュースからスモールニュースへ

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3722日)、、、
読んだ本   834冊 (1日平均0.22冊)
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atasinti – 読書メーター
 
 
「なぜ若者はギターを弾かなくなったのか」は「なぜ若者は車に乗らなくなったのか」に通じる気がします。
マスコミに価値観を押し付けられる時代ではなくなったということを認識すべきでしょう。
言い換えれば、私たちの世代は、マスコミや広告代理店にいいように操られて生きてきてしまったということでしょうか・・・
しーゆー。
 

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