看護崩壊

看護崩壊 病院から看護師が消えてゆく (アスキー新書)
小林美希 著
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 791

看護師さんの悲惨な労働環境の実態がこれでもかこれでもかと出てきます。
今の日本でこんな労働環境が許されているなんて・・・・
このような状況では安心して入院などできません。
病気しないように健康に注意しなくては!!!

そしてそんな実態に対して、行政はまったく無策である。
看護師が不足しているから海外から雇う。
問題はそれでは解決しない。
毎年10%以上も離職している実態をなくす方が先だと思います。
厚生労働省がいかになにもわかっていないかについてもよくわかります。
また医師不足はマスコミにも取り上げられるが看護師不足は取り上げられない、
そのメカニズムについてもよくわかります。

一方で看護師さんの労働環境を改善し、看護師さんも笑顔で働いている病院のことも書いてあります。
そのような病院ではまともな看護が行われています。
問題なのは、外からは悪い病院かいい病院かわからないことです。
一つ言えるのは、マスコミ受けがいい病院は悪い病院の可能性が高そう。。。

ところで、妻が勤めている看護学校において、昨年度より准看護師のコースの定員が行政の指導により半減されたということです。入学希望者は年々増加しているにも関わらずです。
そこには、正看護師と准看護師の問題があり、行政は准看護師制度をやめたがっているということも絡んでいるわけですが、今の病院の悲惨な状況では、たとえ准看護師でももっと増加しなければならないと思うのになぁ。。。

~ もくじ ~ 

はじめに
第1章 医療崩壊を加速させる「看護師不足」の深刻さ
第2章 夜勤と2交代勤務の増加が現場をむしばむ
第3章 制度に翻弄される看護師とその患者の悲劇
第4章 やりがいと苦悩のはざまで―看護師が消える理由
第5章 命を守るため今こそ看護問題と向き合おう
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

看護の自立には、看護師が看護師であり続けることを確保することが必要だ。「看護は看護であって、看護以外の何物でもない」というナイチンゲールの言葉が大好きで、看護師って素敵な職業だということを、若い世代に伝えていきたい。(P63)

~ もうひとつなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

病院の”良い赤字”と”悪い黒字”を徹底的に検証すべきではないか。(P134)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(1288日)、、、
読んだ本   229冊 (1日平均0.18冊)
読んだページ 52038ページ (1日平均40ページ) + 221ページ
(ページ数および下記グラフにページ数が反映されていない本があります。)


読書メーター – atasinti

看護崩壊” への2件のコメント

  1. 今、ホスピス緩和ケア病棟にボランティアとして、月に3~4回出かけています。私は、まだ日が浅いですが、看護婦さんののお仕事って本当にいろいろあって大変だなって思います。病棟が病棟だけに、メンタルな面の心配りも十分でなければならないし。これから高齢化を迎えて、看護婦さんはますますひっぱりだこでしょうに。

    1. sweepさん、コメントありがとうございます。

      >これから高齢化を迎えて、看護婦さんはますますひっぱりだこでしょうに。

      ホント、今のままでは大変なことになりそうです。

      だからって、私が何かできるわけではありませんが。。。

コメントを残す