眠れないほど面白い 空海の生涯


後世に弘法大師という諡号を与えられ、数々の伝説が語られる空海ですが、そんな伝説部分を除き、できる限り歴史的事実をもとに語る空海の生涯。
しかし一方で、官吏として出世街道を歩くはずだった空海が仏教の道へと進んだのは、一沙門(ある僧)との出会いが発端だったそうですが、空海は生涯その一沙門の名を明かさなかったということで、この本ではその一沙門を19歳の空海を虜にした5歳年上の女性の尼僧と仮定し、生涯愛しあったとして物語を進めており、空海が密教にのめり込んだのも、それが性欲を否定していなかったからだという話は、ただでさえ面白い人生を歩んだ空海の一生をさらにとても面白いものにしています。

~ もくじ ~

はじめに
第一部 一沙門との不思議な巡り合わせ
第二部 古代社会と仏教勢力
第三部 大学を飛び出し仏教修行者に転身
第四部 「出家宣言」後の日々
第五部 九死に一生をえるも不運続きの遣唐使一行
第六部 世界最大の文化都市・長安
第七部 帰国後の最澄と空海と天皇家
第八部 入京とその後の日々
第九部 最澄との決別
第十部 高野山(金剛峯寺)の開創と終焉




これで、、、2007年07月13日以降(4333日)、、、
読んだ本   964冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 233291ページ(1日平均53ページ)

atasinti – 読書メーター


遣唐使船で唐に渡った最澄は天台宗を、空海は真言宗を日本戻ってはじめた、そんなことしか書いていない教科書ではわからない。
もっとそれぞれの人となりに突っ込んだ話が出てくれば、もう少し歴史が好きになる人も増えるんじゃなかろうか。
空海を主人公にした大河ドラマも面白そうだ。
しーゆー。

大量廃棄社会

大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実 (光文社新書)
仲村和代 藤田さつき
光文社
売り上げランキング: 5,899


コンビニで大量の食べ物が廃棄されているというのはニュースなどで取り上げられていたので、知っている人も多いけれど、服についても、作られた服の1/4は、一度も袖を通されることもなく、あるいは店頭に並ぶこともなく廃棄されているというのは、知らなかったのでびっくりです。しかもその裏では、その捨てられるだけの服も含めて大量に作るために、バングラデシュなどの新興国で過酷な環境での長時間の労働を低賃金で強いられている人たちがいるということを認識する必要があります。なぜそのようなことが行われているかと言うと、たとえ捨てることになろうと大量に作って安く売った方が儲かるからです。これはコンビニで、たとえ食品を棄てることになろうとも大量に仕入れさせた方が本部が儲かるというのと似ています。
しかし、ここで考えないといけないことがあります。
それは作る側だけが悪いわけではなく、そう仕向けている消費者がいるということです。わがままな消費者の要望に必要以上に応えるために、そんなおかしな社会が出来上がっているということです。
このおかしな社会を変えるためには一人ひとりの消費者の意識も変えないといけないのです。

~ もくじ ~

はじめに
第1部 アパレル業界編
 第1章 それでも洋服は捨てられ続ける
 第2章 アパレル”生産現場”残酷物語
 第3章 リサイクルすれば、それでいい?
 第4章 「透明性」と「テクノロジー」で世界を変える
第2部 コンビニ・食品業界編
 第5章 誰もが毎日お茶碗1杯のご飯を捨てている
 第6章 フードロスのない世界を作る
第3部 消費者編
 第7章 大量廃棄社会の、その先へ
おわりに
解説 国谷裕子


~ なるほどな一文 ~

「いいものを、安く」ではなく、「いいものを、適正価格で」。それが、これからの賢い消費者の姿だ。(P258)




これで、、、2007年07月13日以降(4326日)、、、
読んだ本   963冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 232829ページ(1日平均53ページ)

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一部の低所得の人の犠牲の上に立ったこのおかしな社会を変えようと、努力している方々の話もこの本に出てきますが、それはみんな若者です。
一方で、このおかしな社会を作り上げた方々はいまは定年し年金で悠々自適の生活をしながら、決して自分たちの価値観を変えようとはせず、自分たちが作った社会が歪んでいるなどと考えもせず、自分の思い通りにならない店員などをどなったり、必要以上に細かい要望を挙げたりしているのです。
結局、この方々がいなくなるまで待たないと社会はよくならないんだろうか・・・・
しーゆー。

大麻

大麻 禁じられた歴史と医療への未来 (コスミック・知恵の実文庫)
長吉秀夫
株式会社コスミック出版 (2019-04-15)
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大麻は麻薬ではない。
タバコやお酒よりも身体への影響は小さく、また依存性もない。一方で医療や食糧、燃料、衣服、建築材と幅広く利用できる。
そんな大麻がなぜ、コカインや覚せい剤と同様の麻薬として規制され、持っているだけで逮捕されるようになったのか。
そこにはアメリカの政治的理由(禁酒法を止めるにあたって、それを取り締まっていた人の仕事をなくさないために変わりが必要だった)と経済的理由(石油を原料とした様々な製品で儲けるためには同じようにいろいろな製品に活用できる大麻にはいなくなってほしかった)がからんでいた模様。
そんなアメリカでさえも医療をはじめとして大麻解禁へと動いているのに、GHQに押しつけられて規制を始めた日本だったのに、日本のマスコミはいまなお、大麻を持っているだけで有名人を血祭りに上げる状況なのはなぜなのか・・・
世界は新しい大麻ビジネスに湧き始めているのに、そこでもまた日本は置いていかれてしまうのか・・・

~ もくじ ~

はじめに
第1章 劇的に変わってゆく世界
第2章 医療大麻で命を救え
第3章 カウンター・カルチャーとしての嗜好大麻と禁止の歴史
第4章 21世紀の産業大麻
第5章 日本の中の大麻文化
第6章 日本の大麻取締法
むすびに


~ なるほどな一文 ~

法律を違反した場合、その結果が社会に与えた被害と量刑は同等でなければならない。「悪法も法なり」という言葉がある。しかし、法律自体を検証する必要があることも確かである。(P304)




これで、、、2007年07月13日以降(4319日)、、、
読んだ本   962冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 232511ページ(1日平均53ページ)

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目から鱗でした。
日本は変われるのでしょうか・・・
しーゆー。

承久の乱

承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱 (中公新書)
坂井 孝一
中央公論新社
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先日、文春新書の「承久の乱」を読んだら、とても面白かったので、もう少し詳しく書いてありそうなこの本も読んでみました。

~ もくじ ~

はじめに
序 章 中世の幕開き
第一章 後鳥羽の朝廷
第二章 実朝の幕府
第三章 乱への道程
第四章 承久の乱勃発
第五章 大乱決着
第六章 乱後の世界
終 章 帝王たちと承久の乱
あとがき
主要参考文献
関係略年表




これで、、、2007年07月13日以降(4312日)、、、
読んだ本   961冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 232199ページ(1日平均53ページ)

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謀略をめぐらし、自分の父親の北条時政をも陥れた北条義時のことがあまり書いてなくって、個人的にはちょっと残念。
先日も書いたけど、後鳥羽上皇を主人公にした大河ドラマを見たいなぁ・・・
しーゆー。

承久の乱

承久の乱 日本史のターニングポイント (文春新書)
本郷 和人
文藝春秋
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承久の乱はなぜ起きたのか、その結果日本はどう変わったのかを探ります。

~ もくじ ~

はじめに
第一章 「鎌倉幕府」とはどんな政権なのか
第二章 北条時政の”将軍殺し”
第三章 希代のカリスマ後鳥羽上皇の登場
第四章 義時、鎌倉の「王」となる
第五章 後鳥羽上皇の軍拡政策
第六章 実朝暗殺事件
第七章 乱、起こる
第八章 後鳥羽上皇の敗因
第九章 承久の乱がもたらしたもの
あとがき




これで、、、2007年07月13日以降(4305日)、、、
読んだ本   960冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 231922ページ(1日平均53ページ)

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鎌倉時代の歴史については「吾妻鏡」が元にされることが多いのですが、これは当時の勝者の北条家の正当性を示すために書かれたものであるということを認識する必要があります。
いつか大河ドラマで、北条義時を、策略をめぐらして父親北条時政さえも陥れる悪玉として描いて、負けた後鳥羽上皇を主人公にしたら面白いのではなかろうか。
しーゆー。

自分の仕事をつくる

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)
西村 佳哲
筑摩書房
売り上げランキング: 7,929


「いい仕事」とはどんな仕事か、「自分の仕事」と言える仕事とはどんな仕事か、何人かの主にデザイン関係のお仕事をされている方のお仕事を通して考えます。

~ もくじ ~

まえがき
1 働き方がちがうから結果もちがう
2 他人事の仕事と「自分の仕事」
3 「ワーク・デザイン」の発見
あとがき
謝辞
補稿 10年後のインタビュー
文庫版あとがき
解説 ファックス・ズゴゴゴゴの頃から 稲本善則
索引
参考文献


~ なるほどな一文 ~

そもそもデザインとは、コーヒーカップそのものではなくコーヒーを淹れて飲むことの幸せや、車そのものではなくドライビングの喜びを対象とする仕事だ。(P79)


~ もう一つなるほどな一文 ~

思いっきり単純化すると、「いい仕事」とは嘘のない仕事を指すのかもしれない。(P180)




これで、、、2007年07月13日以降(4300日)、、、
読んだ本   959冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 231704ページ(1日平均53ページ)

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確かにこの本で紹介されている方々のお仕事ぶりはいいお仕事です。
この本は嘘は書いていません。
しかし、どこか綺麗事であるのもまた事実です。
現在の社会は、全員がいい仕事をしていては回らない社会になってしまっているという現実をわすれてはいけません。
いい仕事をされている方々も、この本で言うところの「他人事の仕事」をやっている方々の恩絵を受けており、そのおかげでいい仕事を行うことができているのだということを忘れてはいけません。
元々は「生きる目的」であった仕事が、いつのまにか「お金を稼ぐ手段」になってしまったのは、人類が発明した「資本主義」なるものの最も大きな欠陥なのかもしれません。
今後、AI化やロボット化が進むことで、「他人事の仕事」をAIやロボットが引き受けてくれることで、人間はみんなが「いい仕事」をできる社会が訪れてくれることを祈る今日この頃です。
しーゆー。

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

ぼくたちに、もうモノは必要ない。増補版 (ちくま文庫)
佐々木 典士
筑摩書房
売り上げランキング: 5,484


最小限のモノしか持たないミニマリストという生き方。
モノを持たないことで、モノのために費やしていた時間が戻ってくる。
幸せはモノの量ではなく、自由な時間の量で得られるのだ。

~ もくじ ~

本の構成について
はじめに
第1章 なぜ、ミニマリストが生まれたのか?
第2章 なぜ、モノをこんなに増やしてしまったのか?
第3章 手放す方法最終リスト65!!
    さらに手放したい人へ追加リスト15!!
第4章 モノを手放し、ぼくが変わった12のこと
第5章 幸せに「なる」のではなく「感じる」
おわりに
文庫版あとがき
補講 やまぐちせいこ
最終リストまとめ


~ なるほどな一文 ~

大事なものを大事にするために、大事でないものを減らす。
大事なものに集中するために、それ以外を減らす。
これはあらゆる場面で出てくる問題だからだ。(P51)


~ もう一つなるほどな一文 ~

そしてお互いがお互いをモノのように思ってしまえば、人間関係は固定化され、改善されない。人をモノとして見るのではなく、自分と同じように重要で、欲求があり、苦労があり、心配事があり、恐怖心がある人として見ること。自分に生まれた想いを裏切らず、人のために行動をしていけば、関係は変わっていく。(P254)




これで、、、2007年07月13日以降(4294日)、、、
読んだ本   958冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 231373ページ(1日平均53ページ)

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後半は生き方、考え方の問題で、モノの量の多い少ないは関係ないように感じました。
もちろん著者はその生き方を「モノを減らす」ことで得たということだと思います。

家族で住んでいると中々難しそうです。
服を最小限にすれば、毎朝何を着るか迷ったり、服を買いに行ってどれにしようかと迷ったりする時間がなくなるというのは確かなことですが、たとえば今大学生の娘にとっては、その迷う時間こそが大切な幸せな時間だったりするわけです。
おとうさんが服を減らしてスペースを空ければ、そこはあっという間に娘の服で埋まってしまいそうです。
しかし、一番大事なことは如何にしてモノにかけている時間から解放され、自由な時間を取り戻すかということです。
そのために、少しづつでも家の中のモノを減らしていければと思うおとうさんなのでした。
しーゆー。

日本人の9割がやっている残念な習慣


良かれと思ってやっていることが、実は何の意味もなかったり、あるいは逆効果だったり、そんなことがいかに多いことか・・・
昔の人がこれがいいと言っていたと言っても、そう言われていた時代ではできることが少なくて、その中で一番いい方法だったかもしれないけれど、今となっては他にもっともっと良い方法がいくつもあったり、生活環境の変化に伴い逆効果だったりするってことが、意外に多いことがわかります。


~ もくじ ~

無意味、無駄骨、逆効果! カラダの手入れの残念な習慣
ちょっと危ない!損をする! 家電製品の残念な習慣
それは間違い!いつかは危険! 調理器具の残念な習慣
料理がまずい!栄養を失う! クッキングの残念な習慣
やれば台無し!おいしくない! 食べる・飲むの残念な習慣
やっても効果なし!悪化する! 健康のための残念な習慣
髪もカラダもダメージ大! 入浴の残念な習慣
こんなの無駄!キレイにならない! 掃除の残念な習慣
汚れが落ちない!乾きが悪い! 洗濯の残念な習慣
それでは傷む!長持ちしない! モノの手入れの残念な習慣
ぐっすり眠れず、寝起きも悪い! 睡眠の残念な習慣
危険!残念!楽しさ半減! 趣味や遊びの残念な習慣




これで、、、2007年07月13日以降(4290日)、、、
読んだ本   956冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 231053ページ(1日平均53ページ)

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そんなことをやったら逆効果だって、教えて貰っても、いざやるときになったら、これまでの習慣でついついやってしまうダメなおとうさんがココにいます(^^;
しーゆー。

ファナックとインテルの戦略

工作機械用のCNC(Computer Numerical Contoroller)装置で圧倒的な世界シェアのファナックの成功の軌跡を追います。
そこには前身の富士通の1部門時代、CNCの前のNC装置の開発を始めた際に、9年間も赤字だったにも関わらず、成功を信じて投資を続けた経営判断、そしてインテルのMPUがパソコンに搭載されるよりも数年前にそれを採用した先見性、さらに米国と異なり、日本の工作機械メーカーにはNC装置を開発する技術力がなく、それを専門に開発する会社に任せたという国内事情、こうしたことが重なって今のファナックの成功があるようです。

~ もくじ ~

まえがき
第1章 世界最強の裏方産業はどのようにして生まれたのか
第2章 誕生―ファナックとNC工作機械
第3章 マイクロプロセッサの誕生と御テルの戦略転換
第4章 ファナックとインテルの遭遇
第5章 日米の盛衰はなぜ分かれたのか
第6章 工作機械のデジタル化と知能化、そしてIoTへ
終 章 歴史を知り未来を創るために
あとがき
参考文献




これで、、、2007年07月13日以降(4280日)、、、
読んだ本   955冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 230597ページ(1日平均53ページ)

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この本に書いてあるように、2~3年赤字だからと言って切り捨てていては、成功できないのかもしれない。
また、NC工作機械において、内製に拘った米国工作機械メーカーとどの工作機械メーカーにも使えるような標準化を目指したファナックの関係が、自動運転自動車においては、内製に拘るトヨタやニッサンなど日本の自動車メーカーとどのメーカーの自動車にも使えるような標準化を目指すGoogleなどの関係に似通っている点が非常に気になりました。方向を間違ってはいけない・・・
しーゆー。

統計は暴走する

統計は暴走する (中公新書ラクレ)
佐々木 彈
中央公論新社
売り上げランキング: 87,579


統計データを使った言説に隠されたウソを見抜くには・・・

~ もくじ ~

序 章 統計以前の問題
第1章 統計はだます 詐欺・偽装編
第2章 統計は盗む 窃盗・横領編
第3章 統計は迫害する 中傷・虐待編
第4章 統計は殺す 殺人・環境破壊編
終 章 統計の暴走を許さないために
謝辞
一般的・古典的な参考文献
後註・参照資料


~ なるほどな一文 ~

データとしては、すでに「見える化」された標本の実測値のほうに注意が偏りがちですが、本当に知りたいのはその補集合、すなわち実測できなかった対象に関してであることを忘れるべきではありません。つまり、どういう対象が調査から漏れているか、に常に思いを馳せることこそ、統計の正しい読み方であり、この意味で「統計の真髄は行間にあり」と言えそうです。(P55)


~ もう一つなるほどな一文 ~

八卦であれば、科学的根拠のなさは一目瞭然ですが、統計だと一見いかにも科学的に見える分だけ始末が悪いとも言えます。統計(学)そのものが科学的であることと、その解釈や利用法が科学的かどうかとは、微妙に別問題だからです。(P121)




これで、、、2007年07月13日以降(4280日)、、、
読んだ本   955冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 230597ページ(1日平均53ページ)

atasinti – 読書メーター


数値を振りかざして主張している人の話は、多分に自分に都合がいい数値データだけを使っている可能性が高いと疑ってみるべきだということがよくわかりました。
しーゆー。