奪われざるもの

奪われざるもの SONY「リストラ部屋」で見た夢 (講談社+α文庫)
清武 英利
講談社
売り上げランキング: 4,184

SONYの「リストラ部屋」に送られた人、あるいは自らそこへ入った人がどんな人だったのか、なぜそこへ入ることになったのか、その記録です。
「出る杭を求む」であったSONYという会社が、いつの間にか、「出る杭は打たれる」普通の会社になってしまっていたことがよくわかります。
早期退職者を募ると優秀な人から辞めていく。
この本に出てくる方々はSONYを出た後にそれなりに成功を収めた方々のようです。
しかし、おそらくはその何倍もの、物語にはならない、今なおもがき苦しんでいる多くの方々がいるということを忘れてはいけないでしょう。
 
~ もくじ ~

第1章 凋落の予兆
第2章 ターニング・ポイント
第3章 技術者の矜持
第4章 リストラ志願
第5章 マイレージ、マイライフ
第6章 切り捨てSONY
第7章 終わらない苦しみ
第8章 リストラでも奪えないもの
あとがき
文庫版のためのあとがき
解説―後藤正治

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

新しい世の中や画期的な発明、発見はたいてい異端者によってもたらされてきた。(P37)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3246日)、、、
読んだ本   719冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 171512ページ(1日平均52ページ)

book20160531
atasintiさんの読書メーター
 

蘇我氏の正義

蘇我氏の正義 真説・大化の改新 異端の古代史7 (ワニ文庫)
関 裕二
ベストセラーズ
売り上げランキング: 24,905

大化の改新とはなんだったのか。
中臣鎌足とは何者だったのか。
その真実に迫ります。
これはこれで一説にすぎないんでしょうけれど、中々面白い。
日本書紀は勝者(藤原氏)が自分たちに都合がいいように歴史を歪めて書いたものなのです。
 
~ もくじ ~

はじめに
第一章 「蘇我の都」飛鳥の謎
第二章 蘇我入鹿の正義
第三章 中臣鎌足の正体
第四章 入鹿と鎌足-逆転の図式
おわりに
本書に登場する主な天皇
主要参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

法律に照らし合わせて、その犯罪が罰せられるべきかどうか、法の網をかいくぐるかどうかは、法を解釈する人間のさじ加減ひとつにかかっている。つまり法律とは、法体系そのものよりも、法解釈こそが大きなウェイトを占めているのである。(P241)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3241日)、、、
読んだ本   718冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 171192ページ(1日平均52ページ)

book20160526
atasintiさんの読書メーター
 

ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ

ニュースの
茂木 誠
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 528

今、世界で起きていること、ウクライナの問題、中東の問題、アメリカと中国の問題、これらは歴史をさかのぼってみることでその本質が、今そこで何が起きているのかが見えてくると言うものです。
とてもわかりやすいです。
ただし、ところどころ思想的にちょっと偏っているところがあるようなので、注意が必要と思われます。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 ヨーロッパの憂鬱-ウクライナ問題と難民問題
第2章 台頭するイスラム過激派と宗教戦争
第3章 アメリカのグローバリズムと中国の野望
おわりに

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3235日)、、、
読んだ本   717冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170936ページ(1日平均52ページ)

book20160520
atasintiさんの読書メーター
 

東京どこに住む?

東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)
速水健朗
朝日新聞出版 (2016-05-13)
売り上げランキング: 240

東京一極集中、と言っても、一昔前までは東京の中心部の西側、郊外に人は集まっていました。
しかし現在は、東京の中心部および少し東寄りのエリアに人が集まってきています。
人はなぜ都市に集まるのでしょうか。

インターネットが普及し、別に東京都心部にいなくても、日本全国どこにいても、情報は入手できるし、情報発信もできるし、他の地の人と話もできる現在、地方に移住し、他の人にも地方移住を呼び掛けているブロガーさんもいらっしゃいますが、そんな中で、なぜ人は都心に集まるのでしょうか。

この本の著者によると、本当に知的レベルの高い仕事、クリエイティブな仕事は、いろいろな人との出会いの中から、人と人が対面し雑談する中から生まれるから、そうした仕事を求める人は都心へと集まるのだと言うことです。
少し大都市、それも東京のいいところばかりが列挙されている気もしないでもありませんが、田舎には住めないと若い頃から肌に感じていたおとうさんとしては共感できる点も多いです。
 
~ もくじ ~

まえがき
第1章 東京の住むところは西側郊外から中心部へ
第2章 食と住が近接している
第3章 東京住民のそれぞれの引っ越し理由
第4章 なぜ東京一極集中は進むのか
第5章 人はなぜ都市に住むのか
あとがき
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

移動は、その人が持つ能力が試される機会でもある。職業的能力、経済力、コミュニケーション力、テクノロジーへの適応力。これらが高い人であれば、どこに住もうが生きていけるだけでなく、より自分の生き方の好みに見合った場所を探し、楽しく生きられる場所を探して移動を続けていくことができる。いや、備わった能力の問題ではない。むしろ重要なのは、ここぞという時期を見極めて「えいやっ」と移動することのできる勘や行動センスかもしれない。(P5)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

都心部に住むこととは、「他人が近くにいること」である。
(略)
つまり人は、知らない人がすぐ近くにたくさん暮らしているという生活を得るために、対価としての高い家賃を支払っているのである。(P154)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3233日)、、、
読んだ本   716冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170680ページ(1日平均52ページ)

book20160618
atasintiさんの読書メーター
 

安倍官邸とテレビ

安倍官邸とテレビ (集英社新書)
砂川 浩慶
集英社 (2016-04-15)
売り上げランキング: 27,865

安倍政権によるメディアへの圧力が酷い。
政権に不利な放送があれば番組が偏っていると局長を呼んで指導し、あげくの果てには電波を停めるぞと違憲と思われる発言まで飛び出す始末。
政権寄りに偏った放送をしている日テレやフジの局長を呼びつけて放送が偏っていると指導することはもちろんない。
そして安倍氏は自分の言いたいことだけ言って終わる番組にしか出演しない。
なぜこんなことがまかり通るのか。
この先、日本における表現の自由はどうなってしまうのだろうか。
日本のメディアは、ちょっと脅せば、しゅんとなってシッポを振ってくると完全に安倍政権になめられている。
日本にジャーナリストが育たないから、こうして政権になめられてしまうのだろうか。
日本にジャーナリストが育たないのはなぜなんだろうか。。。
 
~ もくじ ~

はじめに 安倍政権にとってのテレビとは?
第一章 自民党とテレビ
第二章 安倍晋三氏とテレビ
第三章 NHKと民放
第四章 第二次安倍政権によるメディア介入
第五章 「表現の自由」は誰のために
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

「表現の自由」は、メディアに関する事項でよく使われる言葉であるため、一見すると「表現の自由はメディアのためのもの」ととられがちだ。しかし、世界人権宣言にあるように、「表現の自由」はすべての人が持つものである。メディアが正確な情報を提供し、国民一人一人が判断できることによって「表現の自由」は具体化される。(P24)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

メディアが頑張らねば、国民の持つ表現の自由は行使されなくなる。まずメディアを抑え、続いて個人を抑えることで表現行為を規制していく独裁者の手法は歴史が教えるところだ。(P205)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3225日)、、、
読んだ本   714冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170272ページ(1日平均52ページ)

book20160513
atasintiさんの読書メーター
 

カツオが磯野家を片づける日

カツオが磯野家を片づける日 後悔しない「親の家」片づけ入門 (SB新書)
渡部 亜矢
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 723

サザエさん一家を舞台に、親の家の片づけ方についてのあれこれ。
とてもわかりやすい。
それにしても暗い気持ちになってしまうサザエさん一家の近未来・・・

もっとも我が家の場合は親の家の片づけの前に、我が家の片づけをやらないと・・・・・
 
~ もくじ ~

はじめに-こうしてカツオの片づけ地獄が始まった!
プロローグ-葬儀どころではない物だらけの家
Part1 ゴミ屋敷と向き合うカツオの苦悩
    「実家の片づけ」で知っておくべきこと
Part2 カツオが向き合う「物」と「親」
    後悔しない「波平の遺品整理」
Part3 カツオを悩ます波平の遺産と相続税
    磯野家の「お金の片づけ」騒動
Part4 カツオを苦しめる「空き家問題」
    実家を「迷惑資産」にしない方法
Part5 フネも安心!自分で備える「生前整理」
    あとあと遺品整理を楽にする「身辺の片づけ」
エピローグ-団らんを取り戻した「その後」の磯野家
おわりに
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

気がついたら、家の中に過剰に物があふれ、人のためではなく、「物のための収納」をするようになり、暮らしを豊かにするはずの物の片づけに苦しむという、「本末転倒」の現象が、多くの実家で起きてしまったのです。(P209)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3225日)、、、
読んだ本   714冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170272ページ(1日平均52ページ)

book20160510
atasintiさんの読書メーター
 

新選組 粛清の組織論

新選組 粛清の組織論 (文春新書)
菊地 明
文藝春秋
売り上げランキング: 35,985

幕末の京都において、反幕の志士たちを切りまくった新撰組、そんなイメージだけど、実は倒した敵の数よりも、粛清した仲間の数の方が多い、そんな組織だった。
そんな粛清された側から見た新撰組、中々面白い。

今回はほとんど触れられなかったけれど、次は最後に警察官になった斉藤一の話を読んでみたいな。
 
~ もくじ ~

はじめに
序 章 新撰組は誰を殺したのか
第一章 芹沢鴨 破天荒な「巨魁隊長」
第二章 山南敬助 謎多き「脱走」の真実
第三章 伊東甲子太郎 「策士」は策におぼれたのか
第四章 近藤勇 粛清の「復讐」に散る
終 章 土方歳三 新撰組の「一分」
引用・参考文献
年表 新撰組と粛清の歴史

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3221日)、、、
読んだ本   713冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170056ページ(1日平均52ページ)

book20160506
atasintiさんの読書メーター
 

隠れ貧困

隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計 (朝日新書)
荻原博子
朝日新聞出版 (2016-03-11)
売り上げランキング: 656

高い収入を得ている家庭なのに、お金が貯まらないのは・・・・・無駄遣いが多いから。
当たり前のことしか書いていないんですけどね、、、その当たり前のことが意外と難しい。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 高収入でも貧困が忍び寄る40代
第2章 「隠れ貧困」解消の基本心得
第3章 一見立地な50代を蝕む「隠れ貧困」
第4章 お金の怖さを知る人、知らない人
第5章 「隠れ貧困」対策編 どうしてもお金が貯まらない
第6章 「隠れ貧困」対策編 ローン、借金を減らすには
第7章 「隠れ貧困」対策編 老後資金の不安に答える
第8章 「隠れ貧困」対策編 病気や介護に備える

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3214日)、、、
読んだ本   712冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 169792ページ(1日平均52ページ)

book20160428
atasintiさんの読書メーター

残念な警察官

残念な警察官 内部の視点で読み解く組織の失敗学 (光文社新書)
古野 まほろ
光文社 (2016-03-17)
売り上げランキング: 22,525

元警察官の著書が、約15年前に立て続けに起こった4つの大きな警察不祥事をもとに、警察官個人にどのような問題があったのか、警察組織の問題にどのような問題があったのか、それはなぜそのような組織になっていたのか、ということを紐といていきます。警察側に少し寄ってる解説のような気もします。しかし、警察内部にいた人でないとわからないことが多々書かれています。
その後改革されたはずの警察ですが、今なお大なり小なり不祥事は続いています。
「だから警察は・・・」と十把一絡げに警察を語っては、”残念な警察官”と同じなのです。
多くの警察官は、良識と両親を持って身を粉にして働いているということをわすれてはいけません。
あれっ、最近どっかで書いたような文章、、、
 
~ もくじ ~

まえがき
序 章 警察不祥事の読み方
第1章 桶川事件 ~警察署が機能不全に陥るとき~
第2章 神奈川事件 ~本部長独裁の下で~
第3章 新潟事件 ~社会と市民からの遊離~
第4章 石橋事件 ~共感力と想像力の欠如~
終 章 市民の視点、警察の視点

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3211日)、、、
読んだ本   711冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 169560ページ(1日平均52ページ)


atasintiさんの読書メーター
 

ナースのぶっちゃけ話

患者さんには絶対聞かせられない ナースのぶっちゃけ話
みずさわ じゅん
彩図社 (2015-11-10)
売り上げランキング: 203,424

病院内での暴露話。
((((;゚Д゚))

でも、こうした話はほんの一部のドクターやナースの話であり、多くのドクターやナースはまじめにそして身を粉にして働いているということを忘れてはいけない。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 ドクターの裏事情
第2章 隠蔽工作はお手のもの
第3章 ナースの怖ろしい実態
第4章 困った患者さんたち
第5章 押し寄せるモンスターファミリー
おわりに

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3205日)、、、
読んだ本   710冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 169312ページ(1日平均52ページ)


atasintiさんの読書メーター