光文社 (2014-03-18)
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生殖医療の発展がもたらす影響について、倫理学的に考える本。
技術的な説明はほとんどありませんが、どのようなことができるようになったか、あるいはこれからなるのか、さらにその利用範囲が拡大していったときにどのようなことが起こりえるのか、について、例をもとに説明しており、とてもわかりやすい。
ただし、問題提議に終わっており、結論は出ていません。
社会的な問題もいろいろありますが、それ以前に、様々な生殖医療は「子どもが欲しい」という親の気持ちを実現するために発展してきていますが、生殖医療によって生まれた子どもの気持ちは置いてきぼりにされている実情が見えてきます。
こうした技術を使うことなく、普通に男児と女児を得た私たち夫婦はとても「運」にめぐまれていたんだなぁ、としみじみと感じました。
~ もくじ ~
序 章 倫理の追いつかない生殖技術
第一章 生物学的時計を止める
卵子凍結で、ライフプランを意のままに?
第二章 王子様は、もう待たない?
精子バンクと選択的シングルマザー
第三章 自分の「半分」を知りたい!
生殖ビジネスで生まれた子どもたち
第四章 遺伝子を選べる時代は幸せか?
遺伝子解説技術と着床前診断
第五章 生みの親か、遺伝子上の親か
体外受精と代理母出産
第六章 「ママたち」と精子ドナー
多様な夫婦と新しい「家族」
あとがき
主要参考文献・資料
~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)
技術の進歩は、人類を自由にするのでしょうか。それとも特定の価値観を人びとに押し付け、「抑圧」することになるのでしょうか。(P209)
これで、、、2007年07月13日以降(2505日)、、、
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