量子コンピューターが本当にすごい

量子コンピューターが本当にすごい (PHP新書)
竹内 薫
PHP研究所
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今のコンピューターとは構造も方式も根本的に異なる量子コンピューターについて、簡単に解説した本です。
か~な~り~、回り道をします。
まずは指折り数える「計算」とは何かから始まって、計算尺やそろばんなどの計算のための機器へ、そして現在のノイマン型コンピューターへと話は続き、そこでちょっと現在の暗号方式についての話に寄り道をしたあとで、ようやく、量子コンピューターの登場です。
わかりやすい?
いえ、結局のところ、ちんぷんかんぷんです(^^;
ただ、量子コンピューターは、今のスーパーコンピューターでは何万年もかかるような計算や検索を、ものの数分で行なうことができてしまうこと、そんな量子コンピューターがすでに実現段階に入っていること、しかし、今のコンピューターにとってかわるわけではなく、それぞれ得手不得手があり、組み合わせて使うことで効果を発揮するってことは、よくわかりました。

話が硬くならないようにと、時折関西弁まじりになりますが、場合によってはそれは逆効果で、かえってわかりにくくしているような。。。

ところで、コンピューターの歴史の中で、電子計算機が登場する百年も前に、すでに現在のコンピューターの理論は構築されており、蒸気で動く膨大な大きさの計算機もあったということですが、蒸気で動くコンピューターをみてみたいなぁ。。。

30年ほどまえの大型コンピューターの性能を、すでにスマホの中のCPUは超えちゃっているわけですが、量子コンピューターも、あと30年もしたら、手のひらの上で動く時代がくるのでしょうか?
もっとも、量子コンピューターとノイマン型コンピューターの得手不得手を考えると、手のひらの上に量子コンピューターがある必要はなく、ネットに繋がった先のサーバーに量子コンピューターが繋がっていて、現在のスーパーコンピューターでは何万年も時間がかかってしまう部分のみ量子コンピューターに計算させてその結果をうけとれば、十分機能を発揮することができるわけですが、それは現在考えられる使い方の場合であり、手のひらに量子コンピューターが乗っかることで、現在では想像もできない使い方が、そしてその結果、現在では想像もできない生活が待っているのかもしれません。
なんだかワクワクします。
でも、そこまで長生きできないかなぁ・・・
 
~ もくじ ~

プロローグ
第1章 そもそも、「計算する」ってどういうこと?
第2章 コンピューターとはなんだ?
第3章 コンピューターは、中で何をやっているのか?
第4章 量子ってなんだろう?
第5章 暗号 - その華麗なる歴史
第6章 量子コンピューターって、なんだ?
第7章 D-Waveの衝撃!
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

現在の通信に暗号技術がつかえないと、世界は、政治的にも経済的にもかなりのダメージを受けることになってしまうことは、想像に難くない。(P14)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

もし、この先、量子チューリング・マシンが完成すれば、それこそ圧倒的な計算力を背景に、膨大な外部記憶を一瞬で検索することが当たり前になれば、社会は飛躍的に変わるだろう。(P299)

 
 

これで、、、2007年07月13日以降(2889日)、、、
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book20150609
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