アニメ療法


アニメ療法~心をケアするエンターテインメント (光文社新書 1235) | パントー・フランチェスコ | Amazon

イタリア出身のオタク精神科医が、日本のポップカルチャーの力で心を治癒する「アニメ療法」を構想する!

~ もくじ ~
まえがき
第1部 「娯楽」と「治癒」としてのアニメーション
 第1章 アニメーションの誕生と本質
 第2章 日本と西洋のアニメは何が違うのか
 第3章 アニメは何のために存在するのか
 第4章 アニメは娯楽以外の意味を持つか
 第5章 アニメという「表現」の長所
第2部 アニメ療法の基盤となる科学的根拠
 第6章 アニメがもたらす様々な効用
 第7章 映画療法が示唆する効果
 第8章 物語療法が示唆する効果
 第9章 認知的説得と感情的説得
 第10章 メディアの影響力
 第11章 その他の物語療法
第3部 アニメ療法を構築する道のり
 第12章 アニメ療法の必要性と立ち位置
 第13章 アニメ療法の一般理論
 第14章 アニメ療法の臨床的・非臨床的なセッティング
 第15章 アニメ療法の実現可能性と今後のステップ
あとがき
参考文献


~ なるほどな一文 ~
現在の精神医学と心理学は医療問題ではない現象を医療問題として扱う「医療化」の傾向にあるが、人間の精神の悩みをすべて病気のように扱うと、人々が自身の精神状態を気にかける心理的距離が離れてしまうのではないだろうか。物語療法はそれを受ける人を、病気を抱えた、壊れた存在としてではなく、悩みを持つ一人の人間として扱う。(P125)


~ もう一つなるほどな一文 ~
アニメ、ゲームなどのフィクションの娯楽に対しては、孤独を促す、現実世界から隔離をもたらす現実逃避にすぎないという先入観がある。しかし、これらの物語が持つ建設的な要素、観察学習にあたるぶぶんを活かせば、むしろ本人の「現実」を扱う能力が増すはずだ。(P214)




これで、、、2007年07月13日以降(5663日)、、、
読んだ本   1225冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 305409ページ(1日平均53ページ)

atasinti – 読書メーター



精神を病んだ患者として薬漬けにするのではなく、作者が提唱するように、心がアンバランスな一人の人間として改善を手助けする、そんな方法で若者たちが精神の安らぎを得ることが、早くできるようになったらいいですね。
しーゆー。

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