大学のウソ

大学のウソ  偏差値60以上の大学はいらない (角川oneテーマ21)
山内 太地
角川書店
売り上げランキング: 3,409

東大や早慶に行くぐらいならアメリカのエリート大学へ留学した方がよいというお話。
またフィリピンなどアジアの大学も力をつけており、日本の大学が抜かれるのも時間の問題、いやすでに負けているかもしれない。
日本の大学は、知識をつけるだけで、自分で考え実行する力を身につけることを学べない。
ただし中堅どころの大学は、就職に必要な技を身につける役割の学校という意味では完成体に近い。

なかなか手厳しいが、それが真実なのであり、そのことを認識して、今すぐにでも変えていかないと、日本は貧しくなっていく一方・・・
政府がやろうとしている大学改革なんかに任せていたら間に合わない・・・

そもそも、大学3年生から就職活動を行なわないといけないという状況をなんとかしないと、大学が大学でなくなっている・・・

~ もくじ ~

まえがき
序 章 なぜ偏差値60以上の大学がいらないのか?
第1章 日本のエリート大学と米国のエリート大学
第2章 アジアに負ける日本の大学
第3章 世界で学ぶ日本人学生たち
第4章 勝ち残る日本の大学生
第5章 日本の大学のウソに我々はどう立ち向かうのか
第6章 日本の大学はどう変わるべきか
あとがき
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

日本の名門大学は、豊かな国内市場と、ガラパゴス敵に国内だけで高い評価に安住し、本当に厳しい世界間競争に、今、この瞬間も接することなく、滅亡への道を歩んでいるように思えます。それに対し企業は、大学教育のあり方に苦言を呈していますが、その企業ですら、世界のスピード感覚についていけない老醜をさらしているところが少なくありません。(P98)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

それぞれの大学に応じた教育や研究、地域貢献の姿があるはずで、そろそろお上、文部科学省や経済産業省や経済団体や企業に言われて、彼らからの要望を聴いて、資金をあてにして、言われたことをやる改革をするのではなく、大学こそが、「自分の頭で考える」必要があるのではないでしょうか。
学生たちにそれを要求するのならば。(P209)

 
 
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book20131114
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日本人には二種類いる

日本人には二種類いる: 1960年の断層 (新潮新書)
岩村 暢子
新潮社
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日本人は1960年生まれ以降の「60年型」と1959年以前生まれの「旧型」の二種類に分かれるという説。
1958年が境でも1963年が境でもみんな1960年生まれからかわったことになってます。
かなり強引、というかこじつけに近いです。

この本を読めば読むほど、どちらかというと、1960年以降に生まれたかどうかというよりも、1932年生まれ以降に生まれた親に育てられたかどうかによって分かれるのではないかという気がします。

おなじように、「70年型」とか「80年型」とか「2000年型」とか「2001年型」とか、こじつけようと思えばいくらでも本が書けそうです。

もくじは省略

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

そしてテレビは、少し前まで歴然としてあった地域格差や家庭の違いを飛び越えるように子供たちが共有するものを拡大したが、一方では同質化に拍軍をかけ、教室では「昨日のテレビを見ていないと友達の話にも入れない」新たな現象も生み出し始める。(P91)

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

女の子の憧れが、いつか「お母さん」になって「お家で赤ちゃんのお世話をすること」ではなく、早く「お姉さん」になって「いろいろな服や小物でおしゃれをして外にお出掛けすること」に変わってきたのだ。(P102)

 
 
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book20131027
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先生!

先生! (岩波新書)
先生! (岩波新書)

posted with amazlet at 13.10.16
岩波書店
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素晴らしい先生が何人も登場。
日本の教育もまだまだいける?
教育の問題は先生が問題ではないということがよくわかる。

もくじは省略

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

俺は、ものを作るときは図面は引かない。図面を引くと図面にしばられる。図面が正しいわけではなくて、俺が作っているものが正しいんだ。だからいまの子どもたちも、解答の付いている問題集ばかりやってないで、解答のないものに自由に想像をふくらませたらどうだろう。(P16)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

先生は、教員である。教師ではない。
「師」という語がつくと、明らかに目上で、無条件で尊敬し、崇め、従わなくてはならないイメージがある。そうではなく、横から、ある意味対等にかかわり、お互いに成長していく方向を決め、努力し合いたい。フェアな関係でありたいと思うのだ。「員」という語は、地味だけどなかなかよい。同じ場を作っていく一員という感じがする。(P44)

 
 
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book20131016
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国公立大、2次の学力試験廃止?

nyugakusiken2

政府の教育再生実行会議にて、国公立大の入学試験において、2次試験の学力試験を廃止する方向で検討されているとのこと。
「学力一辺倒の一発勝負、1点差勝負の試験を変える時だ」ということです。

たしかにそれはそうかもしれませんが、国立大学などの2次試験には、大学毎に傾向があって、それぞれの大学がどういう人に入学して欲しいかがそこに盛り込まれていると聞いたことがあります。センター試験などの共通試験だけでは、そういう大学毎の個性は出せず、ただ点数による選抜だけになってしまう。
また2次試験の論文や面接で人を選別する能力が今の大学にあるのでしょうか。

受験生にしても、1点差でダメだったとなると、それはそれで悔しいけれど一方であきらめもつくけど、判定基準がはっきりしない、採点者の主観が大いに入り込んだ面接や論文で落とされたとなると、気持ちの整理がつかないのではなかろうか。。。
もっとも私立であれば、「うちの校風に合わない」というような学校側の主観で合否が決まっても、それはそれでいいと思いますが、国公立大学でそれをやっていいのか?
ん?
とすると、すべて私立にしちゃえばいいのか?

もし、これが決まれば、またあやしげな塾がやまほどできて、塾関係者はウハウハかも?

関連ニュース
Listening:国公立大、2次の学力試験廃止 人物重視、面接や論文に−−教育再生会議検討- 毎日jp(毎日新聞) at 2013.10.11 ( 魚拓 )

いじめと探偵

いじめと探偵 (幻冬舎新書)
阿部 泰尚
幻冬舎
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いじめの解決のために探偵が必要な時代に?
学校が、先生が、いじめに対して全く機能していないことが理由だが、その原因は、モンスターペアレントの存在、つまり結局は親にあるのだろう。
それにしても、この探偵さんは良心的で、子どものことを第一に考えてくれると~ってもすばらしい人。
いじめ対応を行なっている探偵も増えているそうだが、みんながみんな、この探偵さんのように立派な人ではなく、最終的な解決に至らないのにバカ高い報酬を要求する探偵もいそうなので注意が必要。

~ もくじ ~

はじめに
第1章 探偵にいじめ相談が来るのはなぜか?
第2章 なぜ、いじめられている事実を親に隠すのか?
第3章 子供のいじめもカメとセックスがらみに
第4章 低年齢化する集団レイプ、猥褻行為の強要
第5章 教育現場の機能不全で、いじめの質も変化している
第6章 子供をいじめまら守るために、大人ができること
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

大人の側が子供の世界に分け入って、そこで起きていることから目を逸らさない姿勢を持たない限り、いじめはなくならないし減少しない。子供は大人の世界を真似ていじめを行なっているのだから、大人の世界が変わらない限りいじめは減らないのだ。(P214)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

日本語は便利なもので、「窃盗」という犯罪を「万引き」という言葉で言い換えて、罪悪感を薄れさせるように、「いじめ」という言葉は「恐喝」「強要」「暴行」「障害」「売春」「損壊」「強盗」の言い換えにすぎません。(P219)

 
 
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book20130830
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慶應幼稚舎

慶應幼稚舎 (幻冬舎新書)
石井 至
幻冬舎
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慶應幼稚舎という学校がどんな小学校なのか、多少イメージと異なることがわかりました。
勉強しない学校だったんですね。
まぁ、勉強しなくてもそのまま慶應大学へ進学できますからね。
もっとも今の慶應ボーイたちは開学の頃の精神を忘れているというお話も。

なお、作者は慶應出身者ではないので、第三者による客観的な立場で慶應幼稚舎について語った本かと思いきや、読み進むうちに、慶應讃歌、福沢諭吉讃美の色が濃くなり、まるで慶應教の信者による布教のような趣に・・・・
いくら「先ず獣心を成して後人心を養え」と言ったって、小学生にもなって、電車の中でふざけて他の人に迷惑をかけることを子供らしくてよい行動というのもなんだかなぁ・・・

すでに子供たちは高校生・大学生の我が家には関係のないお話ですけどね。

~ もくじ ~

はじめに
第一章 校風-空気を読まない「独立自尊」という理念
第二章 受験準備-お受験をめぐるうわさと真相
第三章 入学試験-わが子を合格させるための「傾向と対策」
第四章 学費と交際-学内格差はある?
第五章 源流-福沢諭吉の教育思想
第六章 学校生活-小学校時代が人生最高の時
第七章 進路-弱点は出世競争
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

子どもに必要なのは、知識ではなく経験なのだ。(P88)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

学校に限らず、家庭でも親が子どもをがみがみとしかりつけることは意味がない。怒れば怒るほど、子どもは親の言うことを聞かなくなるものだ。そうするとつい、さらに大きい声でしかるようになり、いたちごっこになってしまう。(P182)

 
 
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book20130728
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下流志向

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)
内田 樹
講談社
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なぜ、学ぼうとしない若者が増えたのか、なぜ、働こうとしない若者が増えたのか、その根本原因に迫る。
政府の政策も、マスコミも、そして我々親たちも、すべてやっていることは逆効果。
しかし誰もその傾向を増長させているということに気が付いていない。
中々鋭い考え!
根は深い。

では、どうすればいいのか?
さすがの内田先生も、すでにニートになってしまった人を戻す手立てはないとのこと。
ただ、今後ニートになりそうな人を踏み留ませることはできると書かれているが、そこに書かれている対策も具体性に欠けているように思え、そんなことでニートを志向する人を働かせることはできないのではないかと思える。
(´・ω・`)

~ もくじ ~

まえがき
第一章 学びからの逃走
第二章 リスク社会の弱者たち
第三章 労働からの逃走
第四章 質疑応答
文庫版のためのあとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

つまり、リスク社会のリスクはすべての社会成員に均等に分配されているわけではなく、階層ごとにリスクの濃淡があるのです。そして、自分たちが生きているのは努力と成果が相関しないリスク社会であるということを認め、それゆえ「努力してもしかたがない」という結論を出しているのは、いちばん多くのリスクをかぶっている階層なのです。(P98)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

現在の教育の問題は、単に子どもたちの学力が低下しているということではありません。それが子どもたちの怠惰の帰結であるのではなく、努力の成果であるということです。(P137)

 
 
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book20130710
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ゆとり教育

ゆとり教育は「総合的学習」とセットだった。
結局、ゆとり教育が失敗に終わったのは、ゆとり教育を始める数年前から、「総合的学習」を意味あるものにできる教師を育てておかねばならなかったのに、それを行わないで突入したからなのかな。

でも、それ以前に「ゆとり」の意味を履き違えていたような気がしてならないのだが。
基礎学力をつけた上でのゆとり教育で考える力云々ならともかく、基礎からゆとりにしたら考えることさえできない。

もっとも、私を含めた、詰め込み教育世代の大人たちは、結局、
「つまらん、おまえの話はつまらん!」
と一喝されてしまうような大人たち。。。

関連ニュース
寺脇研氏語る「それでも、ゆとり教育こそ最適なのだ」|『週刊ダイヤモンド』特別レポート|ダイヤモンド・オンライン

1970年代までの経済成長期には、製造業を中心とした企業が、均一な質の労働者を必要とした。命じられたままに仕事をこなす労働者を育成するには、詰め込み式で「読み、書き、計算」がきちんとできる人材教育でよかった。

 しかし、今は違う。第三次産業で必要なのは、「自分の頭で考え、付加価値を創造する力」を持った人材だ。そうした人材は、詰め込み式の教育では育たない。

 

定職に就かなくても生きていける豊かな社会に生まれた子どもに、「将来に備えて勉強しろ」と言っても無理がある。自ら学びたくなるように仕向ける仕組みが必要だ。それは、知的欲求を育む教育、つまり、ゆとり教育だ。

 
 

 
 

9歳男児、数年前から不明…小学校一度も通わず

何度か家庭訪問したけど会えなかったから、
“いないことにした”
って、そんなことで済ましていいはずないだろう!!!

関連ニュース
9歳男児、数年前から不明…小学校一度も通わず : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) at 2012.04.12 ( 魚拓 )

代返は許しません?

代返はできない出席管理システムだそうです。
講義をサボりたい学生が学生証を別の学生に渡して出席を登録してもらおうとしても、同じ座席では1人の出席登録しかできないという仕組みだとのことですが、大学の階段教室のようなでっかな教室では、一人で2席分使って代返することもできてしまいそうなので、完全ではなさそうです。でも教壇から全机が見渡せる狭い教室では代返は無理になりますね。
しかし、こういうシステムで、がんじがらめにするのって、人間味がなくなって、どんどん学生生活の面白みが減っているのではないだろうか。
一人で声色を変えて5人分くらい返事していた輩もいた、「あの頃」が懐かしい。教師の方もたぶん気が付いていたけど、知らない振りしていたように思う。

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「代返防止」システム、富士通の特許活用し開発
by ITmedia at 2011.06.28