エネルギー論争の盲点

原子力発電に頼った世界は危険。
でも太陽光発電や風力発電などで原子力発電を代替えできるというのは間違い。
いろいろな発電をうまく組み合わせ、そして分散化しないといけない。
そんな中で、効率的にも環境的にも優れているのが天然ガス。
ところが日本ではほとんど議論されていない。
それはなぜか・・・
ということで、天然ガスがいかに素晴らしいエネルギーかと熱弁されています。
ちょっと天然ガスを贔屓しすぎてないかと感じるくらいですが、その点については本人もあとがきにその訳を書いてました。

~ もくじ ~ 

まえがき
第一章 エネルギー問題がなぜ重要なのか
第二章 技術革新の陰に化石燃料あり
第三章 虚飾にまみれたエネルギー論争
第四章 知られざる天然ガスの実力
第五章 二一世紀型の省エネとエネルギー安全保障
あとがき
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

どれもこれも、一長一短で、切り札などはどこにも存在しない。
何が何でもの原発推進か、あるいは再生可能えなる儀―の推進かというような、ややもすれば勧善懲悪型のマスメディア好みの善悪二元論、あるいは白か黒かしかない原理主義的な二項対立図式は全く現実性を欠いている。(P143)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

天然ガスには、たとえていえばAKB48ではなくブラームスの室内楽のような趣がある。ブラームスの室内楽は、AKB48程は一般的人気がないが、決して音楽の質として劣っているわけではなく、むしろ逆だろう。(P170)

 
 
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福島原発の真実

福島原発の真実 (平凡社新書)
佐藤栄佐久
平凡社
売り上げランキング: 461

闘う県知事。
元福島県知事の佐藤栄佐久さんが、県知事時代、福島原発を巡り、東電・国の連合軍と闘った記録。
安全よりも運転を優先する国と東電、利権に群がる地元。。。
地震と津波は天災だったけど、原発事故の今なお続くその後の問題は、起こるべくして起こったということがよくわかる。

~ もくじ ~ 

プロローグ 福島が壊れる
第1章 事故は隠されていた
第2章 まぼろしの核燃料サイクル
第3章 安全神話の失墜
第4章 核燃料税の攻防
第5章 国との全面対決
第6章 握りつぶされた内部告発
第7章 大停電が来る
第8章 「日本病」と原発政策
第9章 止まらない内部告発
エピローグ 「嘘」を超えての再生
あとがき
関連年表

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

データ改竄がまだ改まらない。データが都合悪くなると基準のほうをかえてしまおうとするのは企業風土であるようだ。(P222)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

原子力政策もそうだが、日本の統治機構の最大の問題点は、官に都合のいい組織ばかりが作られた結果、チェック機能が働かなくなっていることだ。組織内部だけではない。外部からチェックすべきメディアも機能していないに等しい。(P239)

 
 
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\(^O^)/ 1日平均ページが1ページ増えた!
もっとも、すぐにもとに戻るでしょうけど(^^;

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友達がいないということ

友達がいないということ (ちくまプリマー新書 159)
小谷野 敦
筑摩書房
売り上げランキング: 97685

ネットの向こう側かゲーム機の中にしか友達がいない、そんな人たちのお話かなぁ、と思いきや、まったく違いました。
いろんな文豪さんたちの交友関係やら作品の中の友達関係をだらだらと綴る合間に私には友達がいないとささやく、全編そんな感じ。。。
まぁ、この本を読んで、著者に友達がいない理由がなんとなくわかった気がします。
久しぶりに「面白くない本」に出会った。
最後も、あんなあとがき、書かなきゃいいのに。。。

~ もくじ ~ 

まえがき―「便所めし」の悲哀
第一章 友達にだって方思いはある
第二章 虚構としての友達物語
第三章 友達関係はホモソーシャル
第四章 友情か、正義か
第五章 「いじめ」のことなど
第六章 友達は面倒でもある
第七章 ネット時代の友達論
第八章 孤独な人々のための読書
終 章 「あきらめ」と「明日」
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

たとえば、いじめに遭った子供が、そのことを遺書に書いて自殺すれば、世間は騒ぐ。だが、自殺しないで世間に「あいつにいじめられた」と訴えても、世間は相手にしてくれないのである。(P116)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

恐らく、古典的な趣味の人が、それは真の友情ではない、などと言うであろう。そういう人は、時には喧嘩し、殴り合ってから、二人でズタボロになって、わっはっはと笑いあうとかいう、古風な「けんかえれじい」みたいな青春にこそ、真の友情があるとでも思っているのだろうが、そんな連中の勝手な「友達幻想」につきあう必要はない。(P168)

 
 
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科学的とはどういう意味か

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)
森博嗣
幻冬舎
売り上げランキング: 720

科学を知識の一つと考えると大きな間違いに陥る。
科学とは、考え方(考える方法)、生き方(生きる方法)のこと。
科学的に考えず思考停止に陥ると危険だったり不利益を被ったりする。
ということをわかりやすく解説。

うんうん、その通りだ、という内容が多く感じたのは、私が理系人間だから?

前にも書いたように思うけど、自分たちが理系に進むか文系に進むかを決めるとき、私は迷わず理系に進んだが、私の親しい友人の多くは文系に進んだ。
友人「なんで理系に?」
私「だって、覚えないといけない社会が2科目もあるなんて考えられないよ。」
友人「えぇ?覚えればいいだけじゃない。」
このとき、文系脳と理系脳があると感じたものです。

いやいや、理系・文系と分けることがそもそも科学的でない、とこの本でも言っていたではないか(^^;

それにしても、最近「それはいいから結論を先に言って!」という発言をよく聞くなぁ。。。

~ もくじ ~ 

まえがき
第1章 何故、科学から逃げようとするのか
第2章 科学的というのはどういう方法か
第3章 科学的であるにはどうすれば良いのか
第4章 科学とともにあるという認識の大切さ
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

しかし、こんなふうに科学を賛美することもまた、科学的とはいえない。科学は、自由社会や民主主義のように謳歌するべきものではあるけれど、素晴らしい素晴らしいといくら言っても、科学は前に進まないし、また、そういったイメージで無闇に広めることも、科学の本意ではない。(P92)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

科学の発展とは、そういった「神」の支配からの「卒業」だったのだ。(P130)

 
 
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マキコミの技術

マキコミの技術
マキコミの技術

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コグレマサト いしたにまさき
インプレスジャパン
売り上げランキング: 39161

いかにして時代にうまく巻き込まれ、そして周りを巻き込んでいくことができるか、そのために必要なことは、結局、コツコツと継続することと、1歩前に踏み出すこと。
そうか、私もブログを何年もコツコツ継続していますが、人を巻き込むような影響力を持てないのは、1歩前に踏み出すことができていないからか、、、
えっ?それ以前に内容がないから?
それはしっつれいいたしました。。。

しかし、それにしても、やれ時代はTwitterだ、Facebookだと、そこに乗っかりさえすれば結果が出てくると勘違いしている企業が多いことよ。。。

~ もくじ ~ 

PROFILE
CONTENTS
はじめに
本書の読み方
第1章 時代は「クチコミ」から「マキコミ」へ
第2章 コツコツ「継続」がソーシャルメディア上の土台
第3章 つながりを育てる「ギブ&ギブ」の精神
第4章 「マキコミ」から生まれる新しい価値
巻末特別座談会 野村宗弘XコグレマサトXいしたにまさき
おわりに
索引

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

他の人の心の音叉を振るわせ、共鳴してもらうことは、そう簡単なことではありませんが、必ずしも声の大きい人の主張だけが影響力を持つのではなく、静かに共鳴・共感が広がっていくという姿は、これまでとは少し違う「影響力」の姿かもしれないと思います。(P42)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

ソーシャルメディアはマスメディアやリアルに替わるものというよりも、それらをつなげていくパイプのようなものだと考えるべきです。人と情報の流れる場所そのものがソーシャルメディアなので、そこだけで結果が出るわけがないのです。(P211)

 
 
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先送りできない日本

先送りできない日本  ”第二の焼け跡”からの再出発 (角川oneテーマ21)
池上 彰
角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング: 5322

こども新聞のおとうさんこと池上彰さんが今の日本ののっぴきならない状況を分かりやすく説明。
韓国に負けているのは技術で負けているのではなくマーケティングの差、など現状の分析をもとに今後どう進むべきかを問うています。

~ もくじ ~ 

“第二の焼け跡”からの再出発―まえがきにかえて
第1章 ドアを開ければグローバル社会
第2章 TPPでどうなる、日本の農業
第3章 国が変わるということ
    -座して死を待つか、第三の開国か。舵を切るのは今
第4章 世界が知恵を絞る巨龍との付き合い方
第5章 ものづくり大国日本、新ステージへ
第6章 今か、未来か?明日を決めるのはあなた
「いい質問」から「いい答え」が出る―長いあとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

中国の国家としての挙動に違和感を覚え、中国人のモラルに驚くことがあったとしても、その歴史を知っていれば「中国人はけしからん」という発言にはならず、批判は中国の社会体制へと向かうはずです。(P114)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

お上に頼らない、これこそが、日本の未来を切り開くのだと痛感しています。(P184)

 
 
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人事部は見ている。

人事部は見ている。 (日経プレミアシリーズ)
楠木 新
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 323

ベールに包まれていて得たいが知れない人事部。
そんな人事部の仕事について、そしてこれからの人事部はどうあるべきかということについて、人事部経験者によって書かれた本。
人事部と言っても会社の規模によってその仕事は大きく異なる。
それにしてもなぜ、人事の人はあんなに偉そうにしているのか、
という疑問には答えていない。。。
仕方ないか、人事の立場の本だから。。。

~ もくじ ~ 

少し長いプロローグ―すべての道は人事に通じる
第一章 人事部は何をやっているのか
第二章 考課と移動の不満の矛先
第三章 社員の「情報」を集めるルール
第四章 人事部員が見た出世の構造
第五章 正義の味方はしっぺ返しを受ける
第六章 曲がり角に立つ人事部
第七章 社員の人生は社員が決める
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

就業規則を読み込んでいるのは、人事部と労働組合のメンバーを除いては、会社の経営を批判しようと前のめりになっている社員か何か会社にやましいことがあって解雇などの懲戒処分を受けることを恐れている社員くらいしかもしれない。(P37)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

ここで注意しておくべきは、人事部や各職場の所属長が持っている人事権は、個人や役職者の権利ではなくて、経営権の1つであるということだ。
だから人事権を自分の件減であると錯覚して、部下や後輩に威張り散らしたり、彼らの人生をコントロールできるなどとは決して思ってはいけない。(P146)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(1490日)、、、
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日本人の「食欲」は世界をどう変えた?

日本人の「食欲」は世界をどう変えた? (メディアファクトリー新書)
鈴木裕明
メディアファクトリー
売り上げランキング: 100681

日本の食糧自給率は約40%で政府は自給率向上を目指している。
しかし自給率40%ではホントにダメなのか?
自給率100%にしたら幸せな未来が待っているのか?
また、日本の贅沢な食生活が途上国で飢えている人たちの食糧をうばっているのではないのか?
彼らが必要な食糧は日本は途上国からは買っておらず、米国などから購入しており、途上国から買っているのは贅沢品。それを日本が買うことでその国で新たな産業が生まれ雇用が生まれている。
食料の価格高騰は食糧が不足しているからなのか?
いや食糧の価格は投機資金によって上下している。
そんな「食」についてアレコレ考える本。

~ もくじ ~ 

はじめに 「私たちの食はこれでいいのだろうか」
第1章 食料自給率で、日本がわかる
第2章 自給率に理想値はあるか?
第3章 日本のグルメはどう見える?
第4章 安い食糧と途上国
第5章 弊害を最小に、利益は最大に
第6章 世界に打って出る日本
おわりに 「非合理」が幸せを生む

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

快適な生活の維持や食の安全保障という観点からも、日本人が世界から食料を輸入することは「悪」などではない。(P69)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

多額の補助金や投機資金が食糧価格を上下させる傾向がある以上、市場価格は必ずしも食糧需給の実情を表しているとはいえない。(P114)

 
 
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ウェブ進化 最終形

ウェブ進化 最終形 「HTML5」が世界を変える (朝日新書)
小林雅一
朝日新聞出版
売り上げランキング: 17855

これは「HTML5」の解説書ではありません。
さいしょからさいごまで、これ、HTML5賛美。
HTML5はすばらしい!
HTML5を使った未来はすんばらしい世界が待っている!
はいはい、よーくわかりました。。。
でも、そのままでは個人情報がダダ漏れの世界になりそうな・・・
なお、各陣営の思惑についての話は中々面白い。

~ もくじ ~ 

第1章 HTML5は世界をどう変えるか
    -すべてのものがウェブでつながる
第2章 ウェブ進化の究極形
    -HTML5とは何か
第3章 HTML5を巡る米IT業界の動き
    -個別プラットフォームからウェブ標準への覇権移譲
第4章 日本メーカー復活のカギを握るHTML5
    -「M2M(Machine to Machine)」が成長する
第5章 HTML5で生まれ変わるマス・メディア
    -新しいプラットフォーマーの誕生

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

アマチュアは紙で勝負すれば出版社には勝てないが、電子コンテンツなら勝てるかもしれない(P190)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

キャリアには報道原則や報道倫理の面でも、メディアとしての自覚が求められています。(P228)

 
 
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不完全な時代

不完全な時代  科学と感情の間で (角川oneテーマ21)
坂村 健
角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング: 233288

今の日本が抱えているさまざまな問題を情報通信技術、とくにユビキタス技術によってどのように解決することができるか、ということをそれこそ、いろんな分野について考えています。
そして、技術だけでは問題は解決できない、制度の見直しが必要だという結論に。
日本が遅れているのは技術ではない、制度なのだ!
歴史的背景や文化の違いを無視して欧米の真似をしてもダメなのだ!
なるほどな内容。

~ もくじ ~ 

はじめに
第1章 教養と実用
第2章 制度と技術
第3章 感情と合理
第4章 世界と日本
第5章 国家と個人
第6章 文化と科学
第7章 努力と保障
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

米国のベンチャーが日本に比べて強いのはいろいろな理由があるが、その中心は技術力の差にあるのではないだろう。(略)問題はむしろビジネスセンスの差。(P10)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

確かにマンガでは「重み」において「論語」に比べるべくもないだろう。しかし現代における人間のあり方を考える上で、マンガの方にあって「論語」にはないものが、少しはあることも認めるべきだろう。(P25)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(1474日)、、、
読んだ本   271冊 (1日平均0.18冊)
読んだページ 61293ページ(1日平均41ページ) + 226ページ = 61519ページ
例によって、読書メーターのページ数がまた反映されていない (>_<)


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