若者は本当にお金がないのか?

若者は本当にお金がないのか? 統計データが語る意外な真実 (光文社新書)
久我 尚子
光文社 (2014-06-17)
売り上げランキング: 15,417

今の若者はお金がないので、結婚もできない、というのは本当か、ということについて、統計データをもとに検証。

バブル時代の同年代と比べると、今の非正規雇用の若者の方がお金を持っているし、一方、物価は安い。
有り金全部、いやローンを組んでまで車やブランド品を買いあさっていたバブル時代と違って、今の若者は、そうしたものに価値を見出していないだけで、ブランドでなくても安くていいものがいくらでもあるし、家にいても、LINEやTwitterで友達といつでも繋がることができる。

一方、バブル時代の若者はこの栄華がいつまでも続くと信じていられたから、あのようなバカな消費ができたけれど、今の若者は将来に不安を抱えているので、堅実な道を歩まざるを得ない。
そう、昔の若者はバカだったけど、今の若者は真面目なのだ。
今の若者がバカができないのはなぜ?
そのような社会を作ったのは「今の若者は元気がない」などとほざいている中高年世代なのだ。
いろいろと考えさせられる。

ちなみに、ここでバカと書いたのは、アイスクリームの冷凍庫に入るような行為をすることではありません。

だが、選挙にもいかず、諦めていても、世の中は変わらない。若者自身がもっと今の社会を変えてやろうと思い、行動しない限り、中高年に搾取され続けてしまうのではなかろうか。。。

ただ、世代間の可処分所得の違いの計算で、世帯人数で割って比べていたけれど、世帯に共通の物もあるわけで、ちょっと違うんじゃないかな。。。

~ もくじ ~

はじめに
第1章 統計データを読み解くポイント
第2章 若者はかわいそう?
第3章 若者はお金がない?
第4章 若者の消費実態
第5章 若者の不安
第6章 若者は結婚したくないのか?
第7章 若者の働くことに対する意識
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

つまり、「若者はお金を使わない」わけではなく、お金を使わなくて済むようになり、価値観の変化により欲するものが変わってきている。また、お金を使う選択肢も増えている。企業が若者をターゲットに商品・サービスを展開する際は、それらが与える具体的な価値を訴求するとともに、単に低価格だけでなく、費用対効果の高さを実現する必要がある。(P169)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

これから社会を背負っていく若者にチャレンジ精神やグローバル精神を期待したいのだろうが、若者が保守的な考え方をするようになった背景には、やはり日本経済の低迷がある。若者たちの価値観や志向は、中高年世代が牽引してきた社会環境の影響が大きい。(P273)

 
 
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book20140630
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