秘密保護法 社会はどう変わるのか

秘密保護法 社会はどう変わるのか (集英社新書)
宇都宮 健児 堀 敏明
集英社 (2014-11-14)
売り上げランキング: 8,331

何が秘密なのか、それは秘密です。
そんな秘密保護法がとんでもない法律であることがとてもよくわかります。

着々とアメリカ化を推し進める安倍政権をやりたい放題にしていたらとんでもないことになる。
格差拡大の先にまっているのは・・・
((((;゚Д゚))

だが、あきらめるのはまだ早い。
秘密保護法の意見を訴えることで、施行されるまでに、いや、たとえ施行されても無効化することができる。

もうすぐ衆議院選挙です。
安倍政権にノーを突き付けるチャンス。
しかし、今の野党には、ここに任せたと言えるところがないのも現実。

結局、政党ではなく「人」を選ぶしかないわけだが、、、

~ もくじ ~

第一章 誰が、何のために秘密保護法をつくったのか 堀 敏明
第二章 超監視社会への道 足立昌勝
第三章 「知る権利」の妨害と闘う 林 克明
第四章 憲法と秘密保護法 宇都宮健児
巻末資料「特定秘密の保護に関する法律」条文

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

ヨーロッパでは「防犯カメラ」とは誰も言いません。「監視カメラ作動中です」と正確に書いてあります。防犯カメラなどと言い換えてはいけない。その、膨大な数の監視カメラで撮られるデータを管理する唯一の機関が、警察なのです。(P77)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2697日)、、、
読んだ本   590冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 138355ページ(1日平均51ページ)

book20141127
atasintiさんの読書メーター
 

四次元時計は狂わない

四次元時計は狂わない-21世紀 文明の逆説- (文春新書)
立花 隆
文藝春秋
売り上げランキング: 14,880

立花隆さんが語る、日本の明るい最新技術の数々。
なるほど、社会の出来事や物事について、こういう見方をすればいいんだ、ということを教えて頂きました。
 
~ もくじ ~

まえがき
Ⅰ 日本再生
Ⅱ 革命の世紀
Ⅲ 知の新時代へ

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

危機の時代だからこそ、「みんな一緒」をとなえるのは、日本を「強い国」にする道ではないと思う。画一化の方向性は共倒れの方向性でもあるからだ。(P27)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

麻酔は効くかどうかが大事で、なぜ効くか、理由はとりあえずわからなくてよいということだ。現代社会はすべてプラグマティズム(理屈より実践的行動)で動いている。(P187)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2692日)、、、
読んだ本   589冊 (1日平均0.22冊)
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book20141124
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ブッダをたずねて

ブッダをたずねて 仏教二五〇〇年の歴史 (集英社新書)
立川 武蔵
集英社 (2014-09-17)
売り上げランキング: 11,910

仏教と言っても千差万別。
ブッダの一生とその後のそれぞれの地域ごとの仏教の移り変わりをかるくおさらい、という感じ。
仏教に出てくるいろいろな仏や菩薩などのこともよくわかります。

それにしても、弟子に自分の遺体の供養にはかかわるなと言っていたブッダでしたが(供養そのものを禁止したわけではない)、葬式仏教と化してしまった日本の仏教は、ブッダの教えとはまったく異なるものになっているんだなぁ。。。

~ もくじ ~

第一章 ブッダの一生
第二章 ブッダの面影と新しい仏
第三章 アジアに広がった仏たち
第四章 日本に花開いた仏教
終 章 回帰するブッダ
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

そもそも「世尊」は「ローカ・ナーカ」の訳語であり、「バガヴァーン」の訳語ではない。だが、中国や日本では「バガヴァーン」は世尊と訳されてきた。おそらく「婆伽梵」では響きが悪いと思われたのであろう。
問題の多い語だ。だが、バカボンのパパなら、言うだろう。「これでいいのだ」(P115)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2687日)、、、
読んだ本   588冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 137905ページ(1日平均51ページ)

book20141119
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明智光秀と本能寺の変

明智光秀と本能寺の変 (PHP文庫)
小和田 哲男
PHP研究所 (2014-11-06)
売り上げランキング: 32,019

よく描かれることはない明智光秀。
そしてなぜ本能寺の変を起こしたのかは諸説あるものの、いまだ謎のまま。
そんな明智光秀について熱く語る本かと思いきや、たんたんと諸説ならびに自分の説を述べるにとどまっていて、ちょっと残念かも。

卑劣な悪者に描かれることが多い石田三成については、NHK大河ドラマ「天地人」の時には、理想の国家について主人公の直江兼次と熱く語り、そんな国家創造を目指しながらも、徳川家康によって夢破れた悲劇のヒーロー的な描かれ方をしておりましたが、明智光秀を主人公に、日本をわがものにしようとする巨悪の信長を討ち、理想の国家創造を目指したものの、卑劣な秀吉によって夢破れた悲劇のヒーローとして描かれるようなドラマがあってもいい気がしました。
えっ?
そんなドラマ、誰も見ないって?

~ もくじ ~

文庫版まえがき
はじめに
第一章 「歴史以前」の光秀
第二章 信長に仕える光秀
第三章 坂本城主への抜粋
第四章 光秀の丹波経略と「近畿管領」
第五章 本能寺の変直前の光秀
第六章 光秀謀反の原因は何か
第七章 山崎の戦いと光秀の死
おわりに

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2683日)、、、
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book20141115
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誰が「知」を独占するのか

誰が「知」を独占するのか-デジタルアーカイブ戦争 (集英社新書)
福井 健策
集英社 (2014-09-17)
売り上げランキング: 12,542

デジタルアーカイブに対する熱い思いが語られています。
10人の権利者のうち9人はデジタル化を希望するけれど、1人は希望しない、あるいは不明者のために、デジタル化ができず、そうこうしているうちにフイルムなどが劣化して、その素晴らしい作品は世の中から消滅してしまう、そんなことにならないようにしたいところですが、中々難しそうです。

個人的には、我が家の数々の音楽や映像のアナログをデジタル化したい。
もちろん、そういうことができる器具もあるけれど中々時間が・・・・・

~ もくじ ~

はじめに
第1章 アーカイブでしのぎを削る欧米
第2章 日本の大規模デジタル化プロジェクトたち
第3章 知のインフラ整備で何が変わるのか
第4章 「ヒト・カネ・著作権」
第5章 最大の障壁「孤児作品」
第6章 アーカイブ政策と日本を、どう変えて行くか
あとがき
主要参考文献
索引

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

公文書デジタルアーカイブのゆくえは、このように「情報を秘匿することによる安全保障」から「情報を開示することによる安全保障」への流れの変化、変化が言い過ぎであればそのベストバランスの結節点に位置しているように思います。(P80)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2680日)、、、
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book20141112
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デジタルは人間を奪うのか

デジタルは人間を奪うのか (講談社現代新書)
小川 和也
講談社
売り上げランキング: 33,426

電気製品に関わらず、身の回りのあらゆるものがインターネットに繋がる世界がすぐそこまで来ている。
そんな近未来における光と影を考えます。
こんな便利な世界がやってくるけど、一方でこんな危険が待ち受けているというお話。
でも、さらにそこから一歩踏み込んでいるわけではなく、特に目新しい内容はない・・・
ひろーく、うすーく、、、

あっ、こっから先は自分で考えなさいってことですね!

~ もくじ ~

はじめに
序 章 デジタルの船からは、もはや降りられない
第1章 デジタル社会の光と影
第2章 モノのネット化で変わる生活
第3章 ロボットに仕事を奪われる日
第4章 仮想と現実の境界線が溶ける
第5章 脳と肉体にデジタルが融合
第6章 「考える葦」であり続ける
終 章 デジタルは人間を奪うのか
おわりに
主な参考文献および動画

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

自動車が自動的に運転されることになれば、それは完全に単なる移動手段となり、運転することの娯楽性は存在しなくなる。人間が自分で自動車を運転する楽しさというものは、安全や利便性とのトレードオフとして、なくなってしかるべきものなのだろうか。(P83)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

端的に言えば、「情報」はメディアなどを通じて発信者から受信者へ伝達されるある物事の内容や事情に関する知らせで、「知識」はその情報などを認識・体系化することで得られるものである。さらに「思考」は、その知識や経験をもとに何らかの物事についてあれこれ頭を働かせることである。これらの言葉を曖昧に使っていると、大いなる勘違いを招く。(P175)

これで、、、2007年07月13日以降(2674日)、、、
読んだ本   585冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 137153ページ(1日平均51ページ)

book20141106
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誰も調べなかった日本文化史

誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)
パオロ マッツァリーノ
筑摩書房
売り上げランキング: 3,085

日本在住のイタリア人の著者ですが、日本人の誰よりも日本のことをわかっているのではないかと思える、するどい考察の数々です。
ユーモアたっぷりでとても面白い、でもそれだけでなく、日本のいいところ、悪いところ、日本人のいいところ、悪いところについて、改めて考えさせられます。

また、戦前の新聞は朝日も読売も一面は広告だらけだったとか、しらないことがやまほどありました。

~ もくじ ~

第一章 つゆだくの誠意と土下座カジュアル
第二章 先生と呼ばないで
第三章 全裸のゆくえ
第四章 部屋と開襟シャツとわたし
第五章 絶えないものは、なんですか
第六章 名前をつけてやる
第七章 東京の牛
第八章 疑惑のニオイ
第九章 戦前の一面広告
第十章 たとえ何度この世界が滅びようと、僕はきみを離しはしない
文庫版おまけ 諸説あります
あとがき
文庫版あとがき-土下座騒動記
参考文献一覧

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

結局われわれ人間は、他人のウソが暴かれると喜んで、自分のウソが暴かれると怒るんです。真実の追求なんてタテマエにすぎません。知能の高い低い、教養のあるなしに関係なく、人は自分の信じたいことだけを信じるいきものなんです。(P105)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

現在に不満な人は、未来に期待せず、過去を美化して懐かしむのです。歴史の中でもっとも捏造されやすいのは、庶民史と文化史なんです。(P311)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2671日)、、、
読んだ本   584冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 136945ページ(1日平均51ページ)

book20141103
atasintiさんの読書メーター

つながりっぱなしの日常を生きる

アメリカの10代の若者の現状が詰め込まれています。
アメリカというと、自由の国というイメージがありますが、アメリカの10代は、日本の10代以上に不自由な暮らしを強いられているようです。
学校帰りにマクドナルドで友達とくっちゃべったり、休日に友達とショッピングモールの中をぶらぶらすることも許されておりません。
そんな彼ら彼女らは家に帰って、FacebookやMySpaceで友達と繋がっている。
彼ら彼女らが夢中になっているのは、FacebookやMySpaceではなく、友達との会話なのであり、そこのところを勘違いしている大人が多い、というお話。
日本でも似たような現象はすでに起きています。
日本の10代の場合は圧倒的にLINE利用者が多そうです。
そして同じような感違いをしている大人がやはり多い気がします。

ところで、日本ではほとんど目にすることがないMySpaceですが、アメリカではしっかりと根付いているんですね。
個人的にはあのギラギラした感じは好きじゃないんですが、そこが好きという人も多いということのようです。

なお、原文は以下より Creative Commons(表示-非営利-継承)のもと、全文のpdfファイルが無料でダウンロードできます。
It’s Complicated – danah.org
Jacket-med1

表紙の絵が日本語版とまったく異なっている!!!
 
~ もくじ ~

はじめに
イントロダクション
1章 アイデンティティ
2章 プライバシー
3章 中毒
4章 危険
5章 いじめ
6章 不平等
7章 リテラシー
8章 パブリック
訳者あとがき
現註
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

ほとんどのティーンはソーシャルメディア中毒ではない。もし中毒だとしたら、それは友達同士お互いに中毒になっているのだ。(P130)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

「インターネットは私たちの社会が反射したものであり、その鏡は私たちが目にするものを映し出す。私たちが鏡の中に見えるものが気にいらないとしたら、鏡を修理するのではなく、社会を修理しなければならない」と計算機科学者ヴィントン・サーフが言った通りである。(P346)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2666日)、、、
読んだ本   583冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 136612ページ(1日平均51ページ)

book20141029
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住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち

住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち (講談社+α新書)
川口 マーン 惠美
講談社
売り上げランキング: 173

長年ヨーロッパ(ドイツ)に住んでいる著者が見たヨーロッパと日本。
タイトルでは9勝1敗で日本の勝ちとなっておりますが、ほとんどはどちらがいいとも悪いとも言えないものです。
でも住んでいる人にしかわからないことも多く、いろいろと参考になります。

日本人よ、日本人であることにもっと誇りを持て!

~ もくじ ~

まえがき-日本人にはサッカーより野球が向いている
第1章 泥棒天国ヨーロッパ
第2章 エアロビのできないドイツ人
第3章 不便をこよなく愛すノルウェー人
第4章 スペインの闘牛と日本のイルカ漁
第5章 ケルンの地下鉄工事と池袋の道路工事
第6章 日本の百倍ひどいヨーロッパ食品偽装
第7章 日本的になったドイツの宗教事情
第8章 歴史の忘却の仕方-ヨーロッパとアジア
第9章 奴隷制度がヨーロッパに残した「遺産」
第10章 歌舞伎と瀕死のオペラを比べて
第11章 同性愛者が英雄になるヨーロッパ
第12章 「移民天国」か「難民地獄」か
第13章 EUはローマ帝国になれるのか
終 章 劣化するウィーン・パリ・フランクフルト vs. 進化する東京
あとがき-ヨーロッパのジャポニズムはいまも健在

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

生まれて、生きて、死ぬまでの時間は、本当は一瞬ではないか。なのに、なぜ私たちは怒ったり、憎んだり、苦しんだりしているのだろう。雄大なフィヨルドのなかで、私の存在はさらに小さくなっていく。(P46)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

騙すほうが悪いということに議論の余地はないが、違いさえわからなかった人が、偽物を食べさせられたと怒るのは、何か滑稽だ。(P94)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2662日)、、、
読んだ本   582冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 136228ページ(1日平均51ページ)

book20141024-2
atasintiさんの読書メーター
 

なぜ時代劇は滅びるのか

なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)
春日太一
新潮社
売り上げランキング: 449

ぽんぽんぽんぽんぽーん
「ひと~つ、人の世、生き血を啜り、ふた~つ、不埒な悪行三昧、みぃ~つ、醜い浮世の鬼を、退治てくれよう、桃太郎」
時代劇と言えば、そんな桃太郎侍が好きだったおとうさんですが、今ではNHKの大河ドラマ以外はほとんど見てません。
というか、時代劇、今もやってるんだっけ?
この本はそんな時代劇への応援歌です。

時代劇は、もともと時代の先端技術を取り入れた最新のエンターテイメントだったのに、なぜ、ワンパターンな古くさいものになってしまったのか、そのわけがよくわかりました。

我が家の子どもたちは時代劇には見向きもしません。
しかしそんな子どもたちも「JIN-仁」は見てました。
時代劇が生き残るには、マンガやゲームに題材を求めるしかないのか?

~ もくじ ~

はじめに
第一章 時代劇の凋落
第二章 時代劇は「つまらない」
第三章 役者がいない!
第四章 監督もいなくなった・・・
第五章 そして誰もいなくなった
第六章 大河ドラマよ、お前もか!
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

「伝統を守る」ことは、先例をただ遵守すりことではない。培ってきた技術を背景に、現在のテクノロジーに合った形で、現代の顧客の心に届く表現をしていくことなのだ。(P85)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

巨大産業になったことで、テレビ局に入社する人間はクリエイティブな志の強い者よりも、「人気企業だから」と受けにきた優等生ばかりになった。そして、文化・芸能・芸術に対する「歴史」を知らないし興味もない人間が決定権のある立場で跋扈する。時代劇は、そんな状況の被害者になったといっていい。(P161)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(2662日)、、、
読んだ本   581冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 136004ページ(1日平均51ページ)

book20141024
atasintiさんの読書メーター