エロスと「わいせつ」のあいだ 表現と規制の戦後攻防史 (朝日新書)
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園田 寿 臺 宏士
朝日新聞出版 (2016-02-12)
売り上げランキング: 17,023
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明治時代から最近まで、猥褻をめぐる裁判の内容から、どこからが猥褻でどこまではセーフなのか、その変遷を探ります。
しかし、その結果は、ちゃんとした線引きがあったとはとても思えず、その時の検察官や裁判官が自分の感覚や都合で決めていたり、政治がからんでいたりしているとしか思えません。それと聞かなければそれとわからないような、ろくでなし子さんの作品が、猥褻とされ有罪となったことなど、まさにおかしな話です。
インターネットで海外の猥褻画像や映像を簡単に見ることができる今、だからと言ってすべてオープンにするのがいいとは思えませんが、猥褻に対する刑法のあり方については考え直さないといけない時期が来ていると思われます。
~ もくじ ~
まえがき
第1章 性表現で、いま何が起きているのか
第2章 文書もかっては「猥褻」だった
第3章 新しい時代の「猥褻」
あとがき
資料
主要参考文献・論文
~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)
このような論理をあえて単純化して言えば、判決は<裁判官が猥褻と思うものが猥褻だ>ということを述べているにひとしい。よく、「猥褻は裁判官の頭の中にある」と揶揄されるのは、まさにこの点なのである。(P211)
~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)
その際、重要なことは、刑罰は効果絶大な抗生物質のようなもので、副作用も強烈であるから、その使用については慎重でなければならないということである。(P236)
これで、、、2007年07月13日以降(3145日)、、、
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