ロボットの心

ロボットの心-7つの哲学物語 (講談社現代新書)
柴田 正良
講談社
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ロボットに心を持たせることはできるのか?
各章のはじめに記載のSF的ショートショートがその章で扱う問題を簡単に説明していて面白い。
それぞれの課題について、情報テクノロジーや精神医療科学やいろいろな科学技術で分析を行い問題の解決を目指すんだけど、「心」というものが入ってくるとそこに「哲学」が登場してきて、とたんにわけがわからなくなってしまう。
現在人工知能と呼ばれているものはまだまだ「心」には程遠いものであること、「感情」というものの働きが実は人間が「理論的思考と行動」を行う上で重要な役割をしていたんだということはわかりました。
そして、心を持ったロボットに善悪を教えるのが難しそうだということ。

それにしても、、、
哲学抜きでは議論できないものなのだろうか・・・
 
個人的にはロボットに心を持たせる必要があるのか、甚だ疑問だ。

今後、多くの労働がロボットにとってかわられるという話があります。
先日読んだローマ帝国の本で、ローマにあれだけの学問や文化が花開いたのは、日常の労働は全て奴隷が行っており、ローマ市民は哲学的なことを考えたりしていればよかったからだという話がありましたが、未来の世界は、日常の労働は全てロボットが行い、人間は哲学的なことを考えたりしていればよい、そんな世界になるのかもしれない。

~ もくじ ~

第0章 プロローグ―サラの話
第1章 チューリング・テストPart1-ゆるやかな行動主義
第2章 チューリング・テストPart2-意味なき会話
第3章 中国語の部屋
第4章 フレーム問題
第5章 コネクショニズムって何?
第6章 感情とクオリア
第7章 エピローグ―クオリアと善悪
あとがき

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3360日)、、、
読んだ本   748冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 179050ページ(1日平均53ページ)

book20160922
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