サルバルサン戦記

サルバルサン戦記 秦佐八郎 世界初の抗生物質を作った男 (光文社新書)
岩田 健太郎
光文社 (2015-03-17)
売り上げランキング: 8,206

秦佐八郎さんというドイツのパウル・エールリッヒさんとともに梅毒の特効薬で世界初の抗生物質である「サルバルサン」を開発した人の物語です。史実をもとにしたフィクションですが、森林太郎さんや野口英世さん、北里柴三郎さん、志賀潔さんも出てきて、それぞれの性格の違いが描かれていたり、中々面白い。
著者は秦佐八郎さんの生き方に科学者の理想を見ているようです。
ただ石川啄木や南方熊楠などまで登場させ、あげくに未来に起こることを語らせたりしたのはまったく余計で、話をぶち壊しており、ちょっと残念です。

日本では北里柴三郎さんや秦佐八郎さんよりも野口英世さんの方がずっとずーーっと有名だったりするわけですが、そのあたりの日本の教育の在り方にも一石を投じていると思います。

~ もくじ ~

序 サルバルサン「戦」記
一 サルバルサン「戦」記-Ⅰ
二 サルバルサン「前」記-Ⅰ
三 サルバルサン「戦」記-Ⅱ
四 サルバルサン「前」記-Ⅱ
五 サルバルサン「戦」記-Ⅲ
六 サルバルサン「前」記-Ⅲ
七 サルバルサン「戦」記-Ⅳ
八 サルバルサン「前」記-Ⅳ
九 サルバルサン「戦」記-Ⅴ
終章 サルバルサン「戦」記
著者あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

ある実験を行なう。同じ実験を繰り返す。しかし、繰り返された実験は、すでに前の実験という体験と、その結果という知識が付随した実験となっている。(P64)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

そういう『他人の視線』を一切気にしなくなると、とても生きているのが楽になるのよ。解放されるわ。自由に生きるとは、他人の視線から自由になるということなのよ。(P137)

 
 
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