あぶない一神教

あぶない一神教 (小学館新書)
佐藤 優 橋爪 大三郎
小学館
売り上げランキング: 3,270

欧米人を理解するには、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教といった一神教を理解しないと、なぜ彼らがそのような行動を行なうのか、そのようなことを考えるのか、理解することはできない。
しかし、八百万(やおよろず)の神の世界に住んでいる我々日本人とは、「神」に対する生まれ持っての感覚、感じ方、考え方全てが異なっているわけなので、こうした本をいろいろと読んで、わかったつもりになっても、根本的なところはわかっていないんじゃないか、そんな気がします。

ギリシャだって多神教だったのに、なぜ欧米にはこんなにまで一神教がひろがることになってしまったのか、そこには権力との深い関わり合いがあったんですね。

そして、この本を読むと、同じ一神教でも、キリスト教とイスラム教の違いがよくわかります。そしてそれぞれ違った理論でその宗教が抱えている凶暴性を正当化している。今、世界のあちらこちらで起こっている戦争は、このそれぞれの宗教が持っている凶暴性のぶつかり合いなんだなということがわかります。
 
~ もくじ ~

まえがき
序 章 孤立する日本人
第一章 一神教の誕生
第二章 迷えるイスラム教
第三章 キリスト教の限界
第四章 一神教と資本主義
第五章 「未知なるもの」と対話するために
あとがき

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

いま真剣に考えなくてはならないのは、日本の教育のなかで子どもたちがリスペクトされていないこと。個人として尊敬されないんです。(P251)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3044日)、、、
読んだ本   677冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 160777ページ(1日平均52ページ)
おっ!7が並んでなんだか縁起がいい感じ!!!

book20151111
atasintiさんの読書メーター
 

絶望の国の幸福な若者たち

絶望の国の幸福な若者たち (講談社+α文庫)
古市 憲寿
講談社
売り上げランキング: 4,518

2011年に書かれた当時26歳の若者による若者論です。
まずは若者の歴史を振り返っています。それまで「青年」と呼ばれていたのに、いつから、なぜ「若者」と呼ばれるようになったのか、中々面白い。
そして現在の「若者」の姿。現在の若者はかわいそうだ?悲惨だ?
いえいえ、当の「若者」たちはこれまでのどの世代の若者時代よりも、生活満足度、幸福度がたかいんですけどって?
そこには落とし穴が潜んでいそうです。
悲惨な状態は、今の若者が若者でなくなったころにやってくる?

ところで、某学会には、今でも「青年部」ってあるんだろうか?
 
そして最後に仮面ライダー電王の佐藤建さん登場!
仮面ライダー電王ではダンスうまかったよね。
龍馬伝の岡田以蔵も、るろうに剣心の緋村剣心もカッコよかったよね。
この人、好きだわ。
この対談を読みたくてこの本を買ったようなもんです。
この対談を読んでますます佐藤建さんを好きになってしまいました。
ホント好青年です。

あれっ?
好青年とは言うけど、好若者とは言わないなぁ、、、

そもそも好青年という言葉ももう死語だったりするのかなぁ?

しかし、中村明夫さんの解説は、著者の古市憲寿さんを持ち上げ過ぎ!
そんなに褒めて褒めて褒めちぎったら、逆に古市憲寿さんが薄っぺらく見えてきてしまう。
実はそれが狙いだったりしたら恐ろしいことだが・・・
 
~ もくじ ~

文庫版まえがき
はじめに
第1章 「若者」の誕生と終焉
第2章 ムラムラする若者たち
第3章 崩壊する「日本」?
第4章 「日本」のために立ち上がる若者たち
第5章 東日本大震災と「想定内」の若者たち
第6章 絶望の国の幸福な若者たち
補章  佐藤建(ニニ歳、埼玉県)との対話
あとがき
謝辞
文庫版あとがき
解説-古市憲寿とは何者か? 中村明夫

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

だけど、「日本の若者がサル化している」とか「ゲーム脳」とかそんなことを本気にする人がどれだけいるのか。そんなことは若者を語ることでしか自分探しができない残念な中高年に、勝手に言わせておけばいい。(P82)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

逆に言えば、もはや自分がこれ以上は幸せになるとは思えない時、人は「今の生活が幸せだ」と答えるしかない。つまり、人はもはや将来に希望を描けない時に「今は幸せだ」「今の生活が満足だ」と回答すると言うのだ。(P133)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3039日)、、、
読んだ本   676冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 160505ページ(1日平均52ページ)

book20151106
atasintiさんの読書メーター
 

2015年10月の読書のまとめ

2015年10月はなんとか目標の2000ページを超過!
\(^O^)/
 
2015年10月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2193ページ
ナイス数:0ナイス

小泉今日子はなぜいつも旬なのか (朝日新書)小泉今日子はなぜいつも旬なのか (朝日新書)
読了日:10月29日 著者:助川幸逸郎
政治って何だ! ? - いまこそ、マックス・ウェーバー『職業としての政治』に学ぶ - (ワニブックスPLUS新書)政治って何だ! ? – いまこそ、マックス・ウェーバー『職業としての政治』に学ぶ – (ワニブックスPLUS新書)
読了日:10月27日 著者:佐藤優,石川知裕
エヴァンゲリオン化する社会 (日経プレミアシリーズ)エヴァンゲリオン化する社会 (日経プレミアシリーズ)
読了日:10月22日 著者:常見陽平
誰も書かなかった「タブーの日本史」大全 (宝島SUGOI文庫)誰も書かなかった「タブーの日本史」大全 (宝島SUGOI文庫)
読了日:10月18日 著者:別冊宝島編集部
入門 マイナンバーの落とし穴   日本一わかりやすい解説入門 マイナンバーの落とし穴 日本一わかりやすい解説
読了日:10月14日 著者:
ロスジェネの逆襲 (文春文庫)ロスジェネの逆襲 (文春文庫)
読了日:10月13日 著者:池井戸潤
大放言 (新潮新書)大放言 (新潮新書)
読了日:10月8日 著者:百田尚樹
日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ (文春新書)日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ (文春新書)
読了日:10月3日 著者:宮家邦彦

読書メーター
book201510-1
 
ここ2年間の読書量の推移

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読書メーターに登録した2007/7以降の月別1日あたりの読書ページ数の推移

book201510-4
 

小泉今日子はなぜいつも旬なのか

小泉今日子はなぜいつも旬なのか (朝日新書)
助川幸逸郎
朝日新聞出版 (2015-10-13)
売り上げランキング: 4,377

小泉今日子賛歌の本です。
なるほど、ずっと変わらない松田聖子に対して、変化し続けることでその時その時、輝いてきた小泉今日子。
小泉今日子のあれもこれもなにもかもを、一応理由を挙げて、とにかくベタ褒めです。
ただ、この本は、著者の頭の中に、既に一つの小泉今日子像が出来上がっていて、それにあうエピソードや文章などをもってきて並べたという感じがします。

まぁ、なんっだかんだ言いつつも小泉今日子は好きなおとうさんです。
 
~ もくじ ~

はじめに-小泉今日子の「謎」はどこにあるのか
[第1章] 小泉今日子が”女の子”に支持された理由
[第2章] 小泉今日子とオリーブ少女と森ガール
[第3章] もしも『なんてったってアイドル』を松田聖子が歌っていたら
[第4章] バブル時代の小泉今日子は過剰に異常だったか
[第5章] 『あなたに会えてよかった』の「あなた」は誰か
[第6章] 「マウンティング」しないからアンチが少ない
[第7章] 小泉今日子にとっての「結婚」と「離婚」
[第8章] 小泉今日子はいかにして「36歳の危機」を乗り越えたか
[第9章] 美魔女はなぜ小泉今日子を目指さないのか?
[第10章] 小泉今日子はなぜ「負け犬」のイメージがないのか
[第11章] 「本当の自分」を探さない小泉今日子の強さ
[第12章] 「あまちゃん」のブレイクに小泉今日子が果たした役割とは
[まとめ] 小泉今日子に学ぶ7カ条
おわりに
女の子変遷史と小泉今日子年表
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

そのためにも、「自分の得意な形に逃げない」ということを心がけている。自分の得意な形に持っていくと楽だし、私にも楽をしたいという気持ちはある。しかし、それを続けてばかりいると飽きがきて、世界が狭くなってしまう。息苦しくなって、アイデアも限られてしまうのだ。(P7)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

アイドル時代の小泉今日子は、猛烈に「キャラが立っていた」ように思われています。しかし、演技をする際には、デビュー当初から役によって「身にまとうオーラ」を自在に変えるタイプでした。
木村拓哉の芝居は「どの役をやってもキムタクがキムタクしている」と評されます。作中世界の人物像よりも、木村拓哉の個性が常に前面に出ているからです。役者としての小泉今日子は、そういうタイプのまさしく対極にいます。(P173)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3031日)、、、
読んだ本   675冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 160073ページ(1日平均52ページ)

book20151029
atasintiさんの読書メーター
 

政治って何だ! ?

100年ほど前にマックス・ウェーバーさんが書いた『職業としての政治』をもとに、政治について、佐藤優さんと石川知裕さんが対談。
政治家はどうあるべきかという本ではない。
そもそも政治家とはどんな人たちなのかを解説したもの。
それにしても、マックス・ウェーバーさんの文章はわかりにくい。(訳が悪いのかもしれませんが。)
佐藤優さんのわかりやすい説明を読んでなんとか理解できます。
しかし佐藤優さんもすこし偏った思想を持っていると思うので、その点は注意して読む必要があるのかな。
二世議員が多い理由もよくわかります。
民主党がなんでダメダメだったのかも、安倍政権がなんで間違っているかもしれない方向へずんずん突き進んでいるのかも、よ~くわかります(嘘

ところで、石川さんはなんで、小沢さんの生活の党ではなく、民主党に復党したんだろう、、、
 
~ もくじ ~

まえがき 石川知裕
第一章 「権力」は必要なときに行使しなければならない
第二章 政治家の本領(エレメント)は闘争
第三章 「政治への天職」をもつには?
あとがき 佐藤優

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

だから、このような運動の形態という点で、たとえば政治を見るときにも非常に重要になってくるのは、一見しただけでは関係がないものの構造的な類似性が出てきたことです。そうするとAKB48が受けるから、「イスラム国」も受けるし、シールズも受けるという現象の根本が見えてきます。構成が同じなのですよ。(P52)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

政治に影響力を持つためには、不動産を持っているか、親の資産があるか、あるいは弁護士という職業に就いているかが必須ということなのです。(P105)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3024日)、、、
読んだ本   673冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 159530ページ(1日平均52ページ)

book20151027
atasintiさんの読書メーター
 

エヴァンゲリオン化する社会

エヴァンゲリオン化する社会 (日経プレミアシリーズ)
常見 陽平
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 32,200

1995年に最初に放送されたエヴァンゲリオンの世界は、その後の日本の労働環境を予言していた、現在の労働社会はまさにエヴァンゲリオンの世界だというお話。
そしてガンダムの世界との対比も。
中々面白い。
けどちょーーっと強引なこじつけの気がします。
自分の説に酔っている感じも少し。
 
~ もくじ ~

まえがき-「エヴァンゲリオン化」とは
第1章 『新世紀エヴァンゲリオン』とは何か
第2章 「逃げちゃ駄目だ」と「僕はここにいていいんだ」の論理
第3章 「私の代わりはいるもの」の論理
第4章 女性の活躍とエヴァ
第5章 「使徒」が襲ってくるかのような世界
あとがき
参考文献一覧

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

そして、この作品と、この後の労働社会の変化について考えたのだった。若者、いや労働者全体に極度に難易度の高い仕事が求められ、人が駒のように扱われ、壊れていく労働社会と重なってみえた。日々。「使徒」のような不気味な存在と闘い続ける、リスク化した社会とも。(P44)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

『機動戦士ガンダム』は昭和の会社員の物語である。新卒一括採用のような形で組織に取り込まれ、途中、葛藤、混乱、摩擦がありつつもその中で成長していく物語だった。(P49)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3024日)、、、
読んだ本   673冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 159530ページ(1日平均52ページ)

book20151022
atasintiさんの読書メーター
 

誰も書かなかった「タブーの日本史」大全

誰も書かなかった「タブーの日本史」大全 (宝島SUGOI文庫)
宝島社 (2015-05-12)
売り上げランキング: 260,545

歴史の裏話?
もうちょっと面白い話が出てくるかと期待したけれど、どこかで読んだり聞いたりした話が多くて、ちょっと残念かも。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 学校では教えてくれない歴史の真相
第2章 意外な真相!あの英雄の怪事件史
第3章 教科書では触れない日本の残酷事件史
第4章 世界を見渡しても異色だった日本の色文化

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3020日)、、、
読んだ本   672冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 159306ページ(1日平均52ページ)

book20151018
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入門 マイナンバーの落とし穴

入門 マイナンバーの落とし穴   日本一わかりやすい解説
毎日新聞出版
売り上げランキング: 22,747

すでにマイナンバーにまつわる詐欺が横行し始めています。
マイナンバー制度が始まるにあたり、個人が、企業が、行政が注意しなくてはいけないことについて、まとめられています。
ただし、あくまでも入門編で、注意点が書かれていますが、具体的な対策についてはそれぞれ考えなければなりません。
したがって、これを読めば対策は十分というわけではありませんが、最低限知っておかなければいけないことがわかりやすく書かれています。

それはそうと、、、
マイナンバーの通知、来ないなぁ、、、
やっぱり、横浜市は遅いのかなぁ、、、

~ もくじ ~

まえがき
第一章 あなたの生活、仕事が変わる
第二章 早わかりマイナンバー
第三章 所得、資産は丸はだかになる?
第四章 知っておきたい会社のリスク

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3016日)、、、
読んだ本   671冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 158923ページ(1日平均52ページ)

book20151013-2
atasintiさんの読書メーター
 

ロスジェネの逆襲

ロスジェネの逆襲 (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋 (2015-09-02)
売り上げランキング: 345

半沢直樹はやっぱり半沢直樹。
最後に倍返しのどんでん返し。
例によってこんなに都合よくはいかないだろうというストーリーですが、今回も痛快で面白かったです。
 
~ もくじ ~

第一章 椅子取りゲーム
第二章 奇襲攻撃
第三章 ホワイトナイト
第四章 舞台裏の道化師たち
第五章 コンゲーム
第六章 電脳人間の憂鬱
第七章 ガチンコ対決
第八章 伏兵の一撃
第九章 ロスジェネの逆襲
解説 村上貴史

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

仕事は客のためにするもんだ。ひいては世のなかのためにする。その大原則を忘れたとき、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでいく。そういう連中が増えれば、当然組織も腐っていく。(P394)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3015日)、、、
読んだ本   670冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 158779ページ(1日平均52ページ)

book20151013
atasintiさんの読書メーター
 

大放言

大放言 (新潮新書)
大放言 (新潮新書)

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百田 尚樹
新潮社
売り上げランキング: 51

「永遠の0」や「海賊とよばれた男」の作者、百田尚樹さんが、マスコミに放言だ、暴言だと叩かれた自身の発言について述べています。
前後の話もちゃんと聞けば、放言でも暴言でもなんでもありません、個人の意見やジョークです。
しかしマスコミはその言葉だけを切り取って、放言に仕立て上げているのです。
そしてそれがネットに流され、非難轟々の炎上へ。
新聞やテレビのニュースは嘘はついていないかもしれないけれど、100%は語っていないということを知って読んだり見たりする必要があります。

~ もくじ ~

まえがき
第一章 現代の若きバカものたちへ
第二章 暴言の中にも真実あり
第三章 これはいったい何だ?
第四章 我が炎上史
あとがき
特別付録 我が炎上史 番外編

~ なるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

いつの頃からか、日本人はその言葉の裏にある真意よりも、表面上の言葉にだけ反応するようになった。(P10)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはInBookの該当セリフのページ)

日本人は過ぎたことは水に流すという性格を持った民族だ。外国人から見れば、「甘い」と見える欠点かもしれないが、それが日本人の美点である。だから、どこかの国のように「千年恨む」などということはない。(P178)

これで、、、2007年07月13日以降(3010日)、、、
読んだ本   669冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 158358ページ(1日平均52ページ)

book20151008
atasintiさんの読書メーター