電通とFIFA

電通とFIFA サッカーに群がる男たち (光文社新書)
田崎 健太
光文社 (2016-02-18)
売り上げランキング: 70,257

サッカーワールドカップがどのような経緯で今のようなお金を生むビジネスへと変貌していったのか、そしてそこに電通がどのようにからんでいたのかがよくわかります。
今回の汚職事件についても、いかにして電通は自分の手は汚さずに、権利と利益だけを手にしていたのかがよくわかります。
しかし世の中は変化していきます。
電通がワールドカップなどに入り込んでいった背景には、電通のバックにはスポンサーとなる金持ちの日本企業が控えていたことがあったと思いますが、今の日本企業にはそんな魅力はもうないかもしれません。
インターネットの普及とスマホなどのカメラの性能向上で、バカ高い放映権も価値がなくなる世界はすぐそこまで来ているように思います。
そんな中で、まったく新しい金の成る木を育てるつわものが今の電通にもいるのか、それとも少しづつ少しづつ衰退していくのか、、、
興味深い。
 
日本代表は電通で、Jリーグは博報堂なのか。
なるほど、自分がなんでJリーグの方が日本代表戦より面白く感じるのかが、なんとな~くわかった気がします。
 
~ もくじ ~

はじめに
第一章 ペレを日本に呼んだ男
第二章 現金入りの封筒
第三章 契約解除通告
第四章 兄弟
第五章 日本か、韓国か
第六章 全員悪人
おわりに
主要参考文献

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3261日)、、、
読んだ本   722冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 172282ページ(1日平均52ページ)
 
book20160614
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エロティック日本史

エロティック日本史 古代から昭和まで、ふしだらな35話 (幻冬舎新書)
下川 耿史
幻冬舎 (2016-03-30)
売り上げランキング: 1,117

神話の時代から昭和まで、日本におけるエロな人、エロな話を連ねた本。
前に読んだ「性のタブーのない日本」と同じような内容ですが、なかなか面白い。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 エロくて偉大な神様たち 神話~古代
第2章 歴史の始まりとエロ 飛鳥~奈良時代
第3章 エロが昂じる王朝文化 平安時代
第4章 戦乱の世を癒すエロ 鎌倉~安土桃山時代
第5章 花開いた大エロ文化 江戸時代
第6章 近代、官製エロの時代 明治~昭和時代
おわりに
おもな参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

とすれば日本の近代化は個人の確立を促す形で進行してきたわけではないのではないか?むしろ封建時代などの方が、個人の生き方と社会とのかかわりはきちんとしていたようにも思われたのである。(P290)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3256日)、、、
読んだ本   721冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 172063ページ(1日平均52ページ)
book20160610
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「日本人の神」入門

「日本人の神」入門   神道の歴史を読み解く (講談社現代新書)
島田 裕巳
講談社
売り上げランキング: 729

日本の神様は何人もいるし実に複雑です。日本書紀とか読んでもよくわからないし、そもそも日本書紀は時の権力者が自分たちに都合がいいように書いているので、地元の言い伝えとあわなかったりもしています。
また菅原道真のように怨霊となって祟りをもたらしたということで、それを鎮めるために神として祀られている神様もいます。
豊臣秀吉や徳川家康のように自ら死んだ後に自分を神として祀るようにいいのこし、そして神として祀られている人もいます。
そんな日本の神様たちは、さらに仏教と習合することで独自の文化を築き上げてきたわけですが、そんな日本の文化を明治政府の廃仏毀釈がぶちこわし、まったくことなる文化を形成して今に至っているのです。
神社にお参りするときの「二拝二拍手一拝」は日本古来のしきたりではなく、明治政府によって作られたものだったのです。
また、たとえば正月の参拝客が最も多い明治神宮は明治天皇を祀っている神社ですが、参拝者は明治天皇にお参りしているわけではなく、広く日本の神様たちにお参りしているものと思われます。
結局、この本を読んでも、日本の神様のことはよくわからないまま・・・
 
~ もくじ ~

はじめに
第一章 場所性を持つ日本の神 一神教との対比
第二章 怖れられた皇祖神・天照大神
第三章 戦慄すべき八幡神
第四章 日本的三位一体
第五章 出雲大社と大国主、そして出雲国造
第六章 神を祀るということ
第七章 人を神に祀る
第八章 日本的一神教
おわりに
あとがき

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3250日)、、、
読んだ本   720冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 171768ページ(1日平均52ページ)

book20160604
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奪われざるもの

奪われざるもの SONY「リストラ部屋」で見た夢 (講談社+α文庫)
清武 英利
講談社
売り上げランキング: 4,184

SONYの「リストラ部屋」に送られた人、あるいは自らそこへ入った人がどんな人だったのか、なぜそこへ入ることになったのか、その記録です。
「出る杭を求む」であったSONYという会社が、いつの間にか、「出る杭は打たれる」普通の会社になってしまっていたことがよくわかります。
早期退職者を募ると優秀な人から辞めていく。
この本に出てくる方々はSONYを出た後にそれなりに成功を収めた方々のようです。
しかし、おそらくはその何倍もの、物語にはならない、今なおもがき苦しんでいる多くの方々がいるということを忘れてはいけないでしょう。
 
~ もくじ ~

第1章 凋落の予兆
第2章 ターニング・ポイント
第3章 技術者の矜持
第4章 リストラ志願
第5章 マイレージ、マイライフ
第6章 切り捨てSONY
第7章 終わらない苦しみ
第8章 リストラでも奪えないもの
あとがき
文庫版のためのあとがき
解説―後藤正治

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

新しい世の中や画期的な発明、発見はたいてい異端者によってもたらされてきた。(P37)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3246日)、、、
読んだ本   719冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 171512ページ(1日平均52ページ)

book20160531
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蘇我氏の正義

蘇我氏の正義 真説・大化の改新 異端の古代史7 (ワニ文庫)
関 裕二
ベストセラーズ
売り上げランキング: 24,905

大化の改新とはなんだったのか。
中臣鎌足とは何者だったのか。
その真実に迫ります。
これはこれで一説にすぎないんでしょうけれど、中々面白い。
日本書紀は勝者(藤原氏)が自分たちに都合がいいように歴史を歪めて書いたものなのです。
 
~ もくじ ~

はじめに
第一章 「蘇我の都」飛鳥の謎
第二章 蘇我入鹿の正義
第三章 中臣鎌足の正体
第四章 入鹿と鎌足-逆転の図式
おわりに
本書に登場する主な天皇
主要参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

法律に照らし合わせて、その犯罪が罰せられるべきかどうか、法の網をかいくぐるかどうかは、法を解釈する人間のさじ加減ひとつにかかっている。つまり法律とは、法体系そのものよりも、法解釈こそが大きなウェイトを占めているのである。(P241)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3241日)、、、
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読んだページ 171192ページ(1日平均52ページ)

book20160526
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ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ

ニュースの
茂木 誠
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 528

今、世界で起きていること、ウクライナの問題、中東の問題、アメリカと中国の問題、これらは歴史をさかのぼってみることでその本質が、今そこで何が起きているのかが見えてくると言うものです。
とてもわかりやすいです。
ただし、ところどころ思想的にちょっと偏っているところがあるようなので、注意が必要と思われます。
 
~ もくじ ~

はじめに
第1章 ヨーロッパの憂鬱-ウクライナ問題と難民問題
第2章 台頭するイスラム過激派と宗教戦争
第3章 アメリカのグローバリズムと中国の野望
おわりに

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3235日)、、、
読んだ本   717冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170936ページ(1日平均52ページ)

book20160520
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東京どこに住む?

東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)
速水健朗
朝日新聞出版 (2016-05-13)
売り上げランキング: 240

東京一極集中、と言っても、一昔前までは東京の中心部の西側、郊外に人は集まっていました。
しかし現在は、東京の中心部および少し東寄りのエリアに人が集まってきています。
人はなぜ都市に集まるのでしょうか。

インターネットが普及し、別に東京都心部にいなくても、日本全国どこにいても、情報は入手できるし、情報発信もできるし、他の地の人と話もできる現在、地方に移住し、他の人にも地方移住を呼び掛けているブロガーさんもいらっしゃいますが、そんな中で、なぜ人は都心に集まるのでしょうか。

この本の著者によると、本当に知的レベルの高い仕事、クリエイティブな仕事は、いろいろな人との出会いの中から、人と人が対面し雑談する中から生まれるから、そうした仕事を求める人は都心へと集まるのだと言うことです。
少し大都市、それも東京のいいところばかりが列挙されている気もしないでもありませんが、田舎には住めないと若い頃から肌に感じていたおとうさんとしては共感できる点も多いです。
 
~ もくじ ~

まえがき
第1章 東京の住むところは西側郊外から中心部へ
第2章 食と住が近接している
第3章 東京住民のそれぞれの引っ越し理由
第4章 なぜ東京一極集中は進むのか
第5章 人はなぜ都市に住むのか
あとがき
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

移動は、その人が持つ能力が試される機会でもある。職業的能力、経済力、コミュニケーション力、テクノロジーへの適応力。これらが高い人であれば、どこに住もうが生きていけるだけでなく、より自分の生き方の好みに見合った場所を探し、楽しく生きられる場所を探して移動を続けていくことができる。いや、備わった能力の問題ではない。むしろ重要なのは、ここぞという時期を見極めて「えいやっ」と移動することのできる勘や行動センスかもしれない。(P5)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

都心部に住むこととは、「他人が近くにいること」である。
(略)
つまり人は、知らない人がすぐ近くにたくさん暮らしているという生活を得るために、対価としての高い家賃を支払っているのである。(P154)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3233日)、、、
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book20160618
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安倍官邸とテレビ

安倍官邸とテレビ (集英社新書)
砂川 浩慶
集英社 (2016-04-15)
売り上げランキング: 27,865

安倍政権によるメディアへの圧力が酷い。
政権に不利な放送があれば番組が偏っていると局長を呼んで指導し、あげくの果てには電波を停めるぞと違憲と思われる発言まで飛び出す始末。
政権寄りに偏った放送をしている日テレやフジの局長を呼びつけて放送が偏っていると指導することはもちろんない。
そして安倍氏は自分の言いたいことだけ言って終わる番組にしか出演しない。
なぜこんなことがまかり通るのか。
この先、日本における表現の自由はどうなってしまうのだろうか。
日本のメディアは、ちょっと脅せば、しゅんとなってシッポを振ってくると完全に安倍政権になめられている。
日本にジャーナリストが育たないから、こうして政権になめられてしまうのだろうか。
日本にジャーナリストが育たないのはなぜなんだろうか。。。
 
~ もくじ ~

はじめに 安倍政権にとってのテレビとは?
第一章 自民党とテレビ
第二章 安倍晋三氏とテレビ
第三章 NHKと民放
第四章 第二次安倍政権によるメディア介入
第五章 「表現の自由」は誰のために
おわりに

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

「表現の自由」は、メディアに関する事項でよく使われる言葉であるため、一見すると「表現の自由はメディアのためのもの」ととられがちだ。しかし、世界人権宣言にあるように、「表現の自由」はすべての人が持つものである。メディアが正確な情報を提供し、国民一人一人が判断できることによって「表現の自由」は具体化される。(P24)

~ もう一つなるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

メディアが頑張らねば、国民の持つ表現の自由は行使されなくなる。まずメディアを抑え、続いて個人を抑えることで表現行為を規制していく独裁者の手法は歴史が教えるところだ。(P205)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3225日)、、、
読んだ本   714冊 (1日平均0.22冊)
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book20160513
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カツオが磯野家を片づける日

カツオが磯野家を片づける日 後悔しない「親の家」片づけ入門 (SB新書)
渡部 亜矢
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 723

サザエさん一家を舞台に、親の家の片づけ方についてのあれこれ。
とてもわかりやすい。
それにしても暗い気持ちになってしまうサザエさん一家の近未来・・・

もっとも我が家の場合は親の家の片づけの前に、我が家の片づけをやらないと・・・・・
 
~ もくじ ~

はじめに-こうしてカツオの片づけ地獄が始まった!
プロローグ-葬儀どころではない物だらけの家
Part1 ゴミ屋敷と向き合うカツオの苦悩
    「実家の片づけ」で知っておくべきこと
Part2 カツオが向き合う「物」と「親」
    後悔しない「波平の遺品整理」
Part3 カツオを悩ます波平の遺産と相続税
    磯野家の「お金の片づけ」騒動
Part4 カツオを苦しめる「空き家問題」
    実家を「迷惑資産」にしない方法
Part5 フネも安心!自分で備える「生前整理」
    あとあと遺品整理を楽にする「身辺の片づけ」
エピローグ-団らんを取り戻した「その後」の磯野家
おわりに
参考文献

~ なるほどな一文 ~ (リンクはinbookの該当セリフのページ)

気がついたら、家の中に過剰に物があふれ、人のためではなく、「物のための収納」をするようになり、暮らしを豊かにするはずの物の片づけに苦しむという、「本末転倒」の現象が、多くの実家で起きてしまったのです。(P209)

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3225日)、、、
読んだ本   714冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170272ページ(1日平均52ページ)

book20160510
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新選組 粛清の組織論

新選組 粛清の組織論 (文春新書)
菊地 明
文藝春秋
売り上げランキング: 35,985

幕末の京都において、反幕の志士たちを切りまくった新撰組、そんなイメージだけど、実は倒した敵の数よりも、粛清した仲間の数の方が多い、そんな組織だった。
そんな粛清された側から見た新撰組、中々面白い。

今回はほとんど触れられなかったけれど、次は最後に警察官になった斉藤一の話を読んでみたいな。
 
~ もくじ ~

はじめに
序 章 新撰組は誰を殺したのか
第一章 芹沢鴨 破天荒な「巨魁隊長」
第二章 山南敬助 謎多き「脱走」の真実
第三章 伊東甲子太郎 「策士」は策におぼれたのか
第四章 近藤勇 粛清の「復讐」に散る
終 章 土方歳三 新撰組の「一分」
引用・参考文献
年表 新撰組と粛清の歴史

 
 
これで、、、2007年07月13日以降(3221日)、、、
読んだ本   713冊 (1日平均0.22冊)
読んだページ 170056ページ(1日平均52ページ)

book20160506
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